セピア色のメモリー
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死神として十分な力をつけた亜莉亜が、王族の目に留まり、王族に仕えることになってからしばらく。
霊王から突然呼び出しを受けた亜莉亜は、驚くべき話を聞かされていた。
『王属特務、ですか?』
「そうだ。お前のような者を集め、私たちに仕える隊を作ろうと思っている。」
『お言葉ですが、霊王様。私のような者が、そう見つかるものでしょうか。それも、隊となるようなほど。』
「今すぐとは言わない。十分な年月をかけ、ふさわしき者を探しだすのだ。」
たった一人で?
亜莉亜の頭に不安がよぎる。
「案ずるな。まずは一人、お前の補佐となりうる者を用意している。その者と共に、隊長として王属特務《零番隊》を作り上げよ。」
『……はい』
見知らぬ者と長時間一緒に?
亜莉亜には信じられない話だった。
どうせ、拒絶されるに決まってる。
どうせ、白い目で見られるんだ。
亜莉亜は身を固くする。
せめて、この髪と目が普通の色だったら。
なるべく髪の毛が目立たないよう短くしてきたが、それでも目立ってしまうこの色。
亜莉亜はそっと、自分のショートヘアに手を触れる。
「異議は認めん。それでは、我妻拓斗、入れ。話は以上だ。」
霊王の気配が消えると同時に、この部屋へと続く大きなドアが、ゆっくりと開かれた。
そして、こちらに向かってくる小さな影。
自分と同じくらいだろうかと亜莉亜は思う。
入ってきた人物と目が合いそうになり、亜莉亜は咄嗟に下を向く。
拓「ねぇ。君が隊長?」
いかにも不満そうな声で拓斗が尋ねる。
亜莉亜はピクリとも動かない。
怖い。
嫌だ、嫌だ、近寄らないで。
私を見ないで。
拓「無視?この俺を?」
『……』
拓「隊長だかなんだか知らないけどさぁ──人を無視するとか、何様なわけ?」
『……』
拓「いい加減にしろよ!」
ついに拓斗は、無理やり亜莉亜の顔を自分に向けるが──
『…っ……』
亜莉亜の青い瞳には、涙が溜まっている。
今にもその涙はこぼれ落ちそうだ。
拓「ぁ……え?ちょ、ちょっと……え、あ、あの、い、痛かった?ごご、ごめん!」
思わぬ展開に焦る拓斗。
『…ひくっ……』
拓「あ、やばっ、泣かせた……。ね、ごめん。ほら、謝るから、泣かないで。」
しどろもどろになりながらも、拓斗は亜莉亜の背中をさすり、泣き止ませようと頑張る。
『!?』
パシッ!
触れられたことに驚き、亜莉亜は思わず拓斗の手を振り払ってしまう。
霊王から突然呼び出しを受けた亜莉亜は、驚くべき話を聞かされていた。
『王属特務、ですか?』
「そうだ。お前のような者を集め、私たちに仕える隊を作ろうと思っている。」
『お言葉ですが、霊王様。私のような者が、そう見つかるものでしょうか。それも、隊となるようなほど。』
「今すぐとは言わない。十分な年月をかけ、ふさわしき者を探しだすのだ。」
たった一人で?
亜莉亜の頭に不安がよぎる。
「案ずるな。まずは一人、お前の補佐となりうる者を用意している。その者と共に、隊長として王属特務《零番隊》を作り上げよ。」
『……はい』
見知らぬ者と長時間一緒に?
亜莉亜には信じられない話だった。
どうせ、拒絶されるに決まってる。
どうせ、白い目で見られるんだ。
亜莉亜は身を固くする。
せめて、この髪と目が普通の色だったら。
なるべく髪の毛が目立たないよう短くしてきたが、それでも目立ってしまうこの色。
亜莉亜はそっと、自分のショートヘアに手を触れる。
「異議は認めん。それでは、我妻拓斗、入れ。話は以上だ。」
霊王の気配が消えると同時に、この部屋へと続く大きなドアが、ゆっくりと開かれた。
そして、こちらに向かってくる小さな影。
自分と同じくらいだろうかと亜莉亜は思う。
入ってきた人物と目が合いそうになり、亜莉亜は咄嗟に下を向く。
拓「ねぇ。君が隊長?」
いかにも不満そうな声で拓斗が尋ねる。
亜莉亜はピクリとも動かない。
怖い。
嫌だ、嫌だ、近寄らないで。
私を見ないで。
拓「無視?この俺を?」
『……』
拓「隊長だかなんだか知らないけどさぁ──人を無視するとか、何様なわけ?」
『……』
拓「いい加減にしろよ!」
ついに拓斗は、無理やり亜莉亜の顔を自分に向けるが──
『…っ……』
亜莉亜の青い瞳には、涙が溜まっている。
今にもその涙はこぼれ落ちそうだ。
拓「ぁ……え?ちょ、ちょっと……え、あ、あの、い、痛かった?ごご、ごめん!」
思わぬ展開に焦る拓斗。
『…ひくっ……』
拓「あ、やばっ、泣かせた……。ね、ごめん。ほら、謝るから、泣かないで。」
しどろもどろになりながらも、拓斗は亜莉亜の背中をさすり、泣き止ませようと頑張る。
『!?』
パシッ!
触れられたことに驚き、亜莉亜は思わず拓斗の手を振り払ってしまう。