セピア色のメモリー
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『こんなに弱くて馬鹿な私より、拓斗が隊長になった方が良いと思うんだけど…っ!?』
ザクッ!
突然聞こえた何かを突き刺す音に、亜莉亜は少し驚いて視線を上げた。
見てみれば、拓斗の雷神が深々と畳に刺さっている。
『……?』
溜まりかけた涙もそのまま、亜莉亜はポカンと拓斗を見つめた。
拓斗は無表情のまま、雷神から手を離し、亜莉亜の目を正面から捉えた。
拓「俺は、コイツを握らない。」
『…え?』
拓「絶対に戦わない。」
『拓斗……?』
拓斗の意図が全く掴めず、亜莉亜は困惑する。
拓「亜莉亜。俺は君に忠誠を誓ったんだ。君が隊長だから、俺は副隊長として死神をやってる。」
『…』
拓「君の下で君を護るためでなければ、俺は刀を握らない。」
そこまで言うと、拓斗はふわりと笑った。
拓「だいたい、俺みたいな適当な奴に、隊長なんて務まらないしね。」
『そんな……』
拓「それに、姫香ちゃんだって亜莉亜に隊長をしてほしいと思ってる筈だよ。」
その言葉で、亜莉亜の目がパッと見開かれた。
『そっか……そう、だよね。』
姫香の言葉を思い出し、目が覚めた。
姫香は私を生かしてくれている。
なら、死ぬわけにはいかない。
途中で投げ出して逃げるわけにはいかない。
この咎めを背負って生きる事こそが、私に課された義務。
『……拓斗、ごめんね。』
亜莉亜は顔を上げ、微笑んだ。
拓「亜莉亜……」
『ありがとう、もう逃げないよ。ちゃんと受け止める。』
そう言った亜莉亜の表情に酷く影がある気がして、拓斗は眉を潜めた。
拓「あんまり抱え込まないでね。俺を頼って」
『大丈夫。大丈夫だから──少し、一人に、させて』
ぎこちなく亜莉亜は言った。
拓「──分かった。外にいるから、いつでも呼んでね!」
拓斗は無視できない不安を覆い隠すように声の調子を上げ、雷神を畳から抜いて腰の鞘に戻した。
ザクッ!
突然聞こえた何かを突き刺す音に、亜莉亜は少し驚いて視線を上げた。
見てみれば、拓斗の雷神が深々と畳に刺さっている。
『……?』
溜まりかけた涙もそのまま、亜莉亜はポカンと拓斗を見つめた。
拓斗は無表情のまま、雷神から手を離し、亜莉亜の目を正面から捉えた。
拓「俺は、コイツを握らない。」
『…え?』
拓「絶対に戦わない。」
『拓斗……?』
拓斗の意図が全く掴めず、亜莉亜は困惑する。
拓「亜莉亜。俺は君に忠誠を誓ったんだ。君が隊長だから、俺は副隊長として死神をやってる。」
『…』
拓「君の下で君を護るためでなければ、俺は刀を握らない。」
そこまで言うと、拓斗はふわりと笑った。
拓「だいたい、俺みたいな適当な奴に、隊長なんて務まらないしね。」
『そんな……』
拓「それに、姫香ちゃんだって亜莉亜に隊長をしてほしいと思ってる筈だよ。」
その言葉で、亜莉亜の目がパッと見開かれた。
『そっか……そう、だよね。』
姫香の言葉を思い出し、目が覚めた。
姫香は私を生かしてくれている。
なら、死ぬわけにはいかない。
途中で投げ出して逃げるわけにはいかない。
この咎めを背負って生きる事こそが、私に課された義務。
『……拓斗、ごめんね。』
亜莉亜は顔を上げ、微笑んだ。
拓「亜莉亜……」
『ありがとう、もう逃げないよ。ちゃんと受け止める。』
そう言った亜莉亜の表情に酷く影がある気がして、拓斗は眉を潜めた。
拓「あんまり抱え込まないでね。俺を頼って」
『大丈夫。大丈夫だから──少し、一人に、させて』
ぎこちなく亜莉亜は言った。
拓「──分かった。外にいるから、いつでも呼んでね!」
拓斗は無視できない不安を覆い隠すように声の調子を上げ、雷神を畳から抜いて腰の鞘に戻した。