セピア色のメモリー
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しまった…
亜莉亜は心の中で呟く。
「どうしました?」
ちょうど入学式が始まる時間だったのか、霊術院の講師たちが姿を見せる。
「先生!こいつ……そう、こいつが俺に刀を向けてきたんです!助けてください!!」
講師たちが驚いて、男子院生が指差す先を見る。
亜莉亜と講師たちの視線がぶつかった。
『正当防衛です。何か問題でも?』
「何を…」
「いや、何も問題はありませんよ。」
一人が眉をつり上げるが、隣にいた講師が抑える。
「ほら、この子がアレですよ。山本総隊長の」
「こ、この子が!申し訳ありま」
『やめて。』
「!」
亜莉亜の正体を聞き、急に亜莉亜に対してへりくだる講師。
それに耐えられなかった。
『今後一切、私に対して敬語は使わない、一般の生徒と同じように扱ってください。』
「はい……あ、いえ、分かったわ。」
狐に摘ままれたような顔で講師が返事する。
特別扱いなんてやめてほしい。
普通に扱ってくれることが一番嬉しい。
『私に構わず、進めてください。』
亜莉亜の言葉で我にかえった講師たちは、すぐさま入学式の準備にかかった。
始まりの言葉、院長挨拶、諸注意、クラス発表……
式はスムーズに進み、各教室への移動をすることとなった。
亜莉亜は自分のクラスを確認すると、早速その教室へと向かった。
座席は──と亜莉亜は教室を見回すが、特にこれといった指示はない。
どうやら、座席についての指定は無いようだ。
少しだけ考えて、亜莉亜は一番後ろの、窓際の席へと向かった。
窓の外に広がるのは澄んだ青空。
入学式にはぴったりとも言えよう。
緩やかに流れる薄い雲を眺めながら、亜莉亜はどこか遠くに思いを馳せる。
私はこれから、何をしたら良いのだろう。
何か目標があるわけではない。
何かやりたいことがあるわけでもない。
ただ流れに逆らわず生きて行くのだろうか?
それは遠慮したい気がする。
よく聞くように、誰かを護るのか?
でも、護りたいと思う、イメージが湧かない。
パンパンっ
誰かの手を叩く音が、亜莉亜の思考を現実へと引き戻した。
教室のざわつきも消えていく。
はっと前を見ると、このクラスの担任……なのか、一人の講師が注目を集めていた。
「私は、今日からお前たちの指導を務めることとなった、暮街(クレマチ)だ。」
いかにもお堅い雰囲気を漂わせている。
講師中の中でもエリートと呼べそうだ。
「せんせ~堅すぎ。もうちょっとフレンドリーにやりましょうよぉ。」
それに対して、くだけた調子で話す女子が一人。
暮「月城姫香(ツキシロ ヒメカ)、口を慎め。」
高圧的な態度で暮街は答える。
どうやら、こういったふざけたタイプはお気に召さないようだ。
暮「くれぐれも、問題を起こさないように。では、本日はこれにて終了とする。このあと、鬼道演習場と修練場を開放するので、使いたいやつは使え。以上。」
いつのまにか暮街は話を終え、教室を出ていった。
亜莉亜は心の中で呟く。
「どうしました?」
ちょうど入学式が始まる時間だったのか、霊術院の講師たちが姿を見せる。
「先生!こいつ……そう、こいつが俺に刀を向けてきたんです!助けてください!!」
講師たちが驚いて、男子院生が指差す先を見る。
亜莉亜と講師たちの視線がぶつかった。
『正当防衛です。何か問題でも?』
「何を…」
「いや、何も問題はありませんよ。」
一人が眉をつり上げるが、隣にいた講師が抑える。
「ほら、この子がアレですよ。山本総隊長の」
「こ、この子が!申し訳ありま」
『やめて。』
「!」
亜莉亜の正体を聞き、急に亜莉亜に対してへりくだる講師。
それに耐えられなかった。
『今後一切、私に対して敬語は使わない、一般の生徒と同じように扱ってください。』
「はい……あ、いえ、分かったわ。」
狐に摘ままれたような顔で講師が返事する。
特別扱いなんてやめてほしい。
普通に扱ってくれることが一番嬉しい。
『私に構わず、進めてください。』
亜莉亜の言葉で我にかえった講師たちは、すぐさま入学式の準備にかかった。
始まりの言葉、院長挨拶、諸注意、クラス発表……
式はスムーズに進み、各教室への移動をすることとなった。
亜莉亜は自分のクラスを確認すると、早速その教室へと向かった。
座席は──と亜莉亜は教室を見回すが、特にこれといった指示はない。
どうやら、座席についての指定は無いようだ。
少しだけ考えて、亜莉亜は一番後ろの、窓際の席へと向かった。
窓の外に広がるのは澄んだ青空。
入学式にはぴったりとも言えよう。
緩やかに流れる薄い雲を眺めながら、亜莉亜はどこか遠くに思いを馳せる。
私はこれから、何をしたら良いのだろう。
何か目標があるわけではない。
何かやりたいことがあるわけでもない。
ただ流れに逆らわず生きて行くのだろうか?
それは遠慮したい気がする。
よく聞くように、誰かを護るのか?
でも、護りたいと思う、イメージが湧かない。
パンパンっ
誰かの手を叩く音が、亜莉亜の思考を現実へと引き戻した。
教室のざわつきも消えていく。
はっと前を見ると、このクラスの担任……なのか、一人の講師が注目を集めていた。
「私は、今日からお前たちの指導を務めることとなった、暮街(クレマチ)だ。」
いかにもお堅い雰囲気を漂わせている。
講師中の中でもエリートと呼べそうだ。
「せんせ~堅すぎ。もうちょっとフレンドリーにやりましょうよぉ。」
それに対して、くだけた調子で話す女子が一人。
暮「月城姫香(ツキシロ ヒメカ)、口を慎め。」
高圧的な態度で暮街は答える。
どうやら、こういったふざけたタイプはお気に召さないようだ。
暮「くれぐれも、問題を起こさないように。では、本日はこれにて終了とする。このあと、鬼道演習場と修練場を開放するので、使いたいやつは使え。以上。」
いつのまにか暮街は話を終え、教室を出ていった。