第十六話 ー絶望ー
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『誰だ!!』
危機感を露にした声で叫ぶ。
何故だ、霊圧を一切感じなかった。
何者なんだ…!
厳しい目で廊下を睨む。
すると、柱の陰から、霊術院の男子の制服である青と白の袴を着た人物が悠々と姿を現した。
その顔が視界に入ったとき、亜莉亜は拍子抜けした。
『おま…っ!!』
「ほう、思ったよりも記憶力に長けていたようですね。これは驚いた。」
灰色のさらさらとした髪の男は、そう言って人を見下すような笑みを見せた。
『一体どういう風の吹き回しだ、お前がこんなところで…しかも学生してるなんてな、ルシファー。』
亜莉亜は男の名を呼び、息をつく。
ル「どうもこうも、貴女の部下の気まぐれな青年に完璧に倒されてしまったから。」
『龍のことか…?だが、何故?』
ル「乃雅様から聞いているとは思いますが、私たち七人は元はただの魂魄。それゆえに、負けることは”死”ではなく、与えられた能力の”消滅”だったのですよ。…とまあ、ここまで説明すればお分かりになるはず。」
ルシファーはゆったりとした歩調で黒板の前に立つと、置いてあったチョークを徐に手に取った。そしてその感触を確かめるかのように弄ぶ。
『ということは、お前は今、力を失っていて、自分自身の力を手に入れるため真面目に勉強中…ってことか?』
ル「正解。」
ルシファーは凛とした雰囲気を保ったまま答えるが、亜莉亜は笑いをこらえることができなかった。
『ぷはっ…』
傲慢という名の通りに利己的で高飛車なこいつが、真面目に勉強?ありえない!!
ル「何か?」
『…いや、何も…?』
そっぽを向き必死に笑いをこらえる亜莉亜を視界に入れたルシファーは、そこら中に聞こえるほど大きなため息をついた。
ル「私の能力、覚えていますか?」
『知らんな。』
ル「私が乃雅様に授けられた能力は、他人の心を読むというもの。一度倒されて能力が消滅したとはいえ、人の心を読む感覚はなんとなく覚えているものでしてね…」
カツンッ!!
ルシファーは持っていた白チョークを黒板に叩き付けた。
白い粉が飛び、崩れた破片がぱらぱらと落ちる。
ル「読めるのですよ、今でも。」
そう言った表情は、怒りに満ちていた。
亜莉亜は気まずそうに目をそらした。
ル「”傲慢という名の通りに利己的で高飛車なこいつが、真面目に勉強?ありえない!!”」
『う……驚いた、驚いた。』
ル「次に私を侮辱するような考えをすれば、この手で…いや、強がりはやめておきましょう。私は敗者なのですからね!」
ルシファーは乱暴に言うと、亜莉亜たちに背を向けた。
『他の奴らも、ここにいるのか?』
気を取り直して、話題を変える亜莉亜。
ル「マンモンはここに通っていますよ。私は彼とは一緒にいたくなかったのですがね。あとはバラバラで、どこにいるかも知りませんよ。それぞれ思うところがあったみたいですから、特に行き先を把握する必要は無いと思いまして。」
『そうか…。自分の意思で生きてるんだな。安心した。』
危機感を露にした声で叫ぶ。
何故だ、霊圧を一切感じなかった。
何者なんだ…!
厳しい目で廊下を睨む。
すると、柱の陰から、霊術院の男子の制服である青と白の袴を着た人物が悠々と姿を現した。
その顔が視界に入ったとき、亜莉亜は拍子抜けした。
『おま…っ!!』
「ほう、思ったよりも記憶力に長けていたようですね。これは驚いた。」
灰色のさらさらとした髪の男は、そう言って人を見下すような笑みを見せた。
『一体どういう風の吹き回しだ、お前がこんなところで…しかも学生してるなんてな、ルシファー。』
亜莉亜は男の名を呼び、息をつく。
ル「どうもこうも、貴女の部下の気まぐれな青年に完璧に倒されてしまったから。」
『龍のことか…?だが、何故?』
ル「乃雅様から聞いているとは思いますが、私たち七人は元はただの魂魄。それゆえに、負けることは”死”ではなく、与えられた能力の”消滅”だったのですよ。…とまあ、ここまで説明すればお分かりになるはず。」
ルシファーはゆったりとした歩調で黒板の前に立つと、置いてあったチョークを徐に手に取った。そしてその感触を確かめるかのように弄ぶ。
『ということは、お前は今、力を失っていて、自分自身の力を手に入れるため真面目に勉強中…ってことか?』
ル「正解。」
ルシファーは凛とした雰囲気を保ったまま答えるが、亜莉亜は笑いをこらえることができなかった。
『ぷはっ…』
傲慢という名の通りに利己的で高飛車なこいつが、真面目に勉強?ありえない!!
ル「何か?」
『…いや、何も…?』
そっぽを向き必死に笑いをこらえる亜莉亜を視界に入れたルシファーは、そこら中に聞こえるほど大きなため息をついた。
ル「私の能力、覚えていますか?」
『知らんな。』
ル「私が乃雅様に授けられた能力は、他人の心を読むというもの。一度倒されて能力が消滅したとはいえ、人の心を読む感覚はなんとなく覚えているものでしてね…」
カツンッ!!
ルシファーは持っていた白チョークを黒板に叩き付けた。
白い粉が飛び、崩れた破片がぱらぱらと落ちる。
ル「読めるのですよ、今でも。」
そう言った表情は、怒りに満ちていた。
亜莉亜は気まずそうに目をそらした。
ル「”傲慢という名の通りに利己的で高飛車なこいつが、真面目に勉強?ありえない!!”」
『う……驚いた、驚いた。』
ル「次に私を侮辱するような考えをすれば、この手で…いや、強がりはやめておきましょう。私は敗者なのですからね!」
ルシファーは乱暴に言うと、亜莉亜たちに背を向けた。
『他の奴らも、ここにいるのか?』
気を取り直して、話題を変える亜莉亜。
ル「マンモンはここに通っていますよ。私は彼とは一緒にいたくなかったのですがね。あとはバラバラで、どこにいるかも知りませんよ。それぞれ思うところがあったみたいですから、特に行き先を把握する必要は無いと思いまして。」
『そうか…。自分の意思で生きてるんだな。安心した。』