第十六話 ー絶望ー
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瑚「亜莉亜…大丈夫なのですか?」
校庭に連れ出され、生徒を完璧な返り討ちにし、吉田に衝撃的な告白をされてからしばらくたったある日。
放課後の教室から外を眺める刹羅に、瑚絽音がそっと話しかけた。
亜莉亜と呼ばれたことに驚き、焦って周りを確認してみたが、二人以外に生徒はいなかった。
『瑚絽音…ここではちゃんと刹羅って呼べ。誰かに聞かれたらどうするんだ。』
亜莉亜は、呆れたように言った。
瑚「何も霊圧を感じないです。誰もいないから安心なのですよ。」
瑚絽音はそう言って微笑むと、亜莉亜の前の席に座って亜莉亜と目を合わせた。
『確かに、この辺には誰もいないな…なら、いいか。』
亜莉亜は口当てを下ろし、前髪をかきあげ、元々の状態に近づけた。
『やっぱり、一日中これってのは息がつまる。』
大きく深呼吸をする。
新鮮な空気が肺に流れ、気持ちが良い。
瑚「ふふっ…いつもの亜莉亜なのです。」
『そうだな。』
瑚絽音につられ、亜莉亜もクスリと笑った。
『そういや、どうだ?お前の方は。うまくやれてるか?』
瑚「はいなのです!!皆、凄く仲良くしてくれて、とっても楽しいのです!!」
瑚絽音は満面の笑みで答えたが、すぐに表情を曇らせた。
瑚「亜莉亜は…どうなのですか?良くない噂をたくさん聞くのです。」
『ん…?そんなもん、私は気にしないぞ。』
瑚「寂しくないのですか…?いつも一人でいて…。」
『ははっ…寂しい訳ないだろ?だいたい、こんなに年下の奴らとお友達なんて、私の名が泣く。』
亜莉亜はそう言って、大きく笑った。
瑚「虐められてもですか!?」
瑚絽音がパッと席を立った。
その表情には、怒りと戸惑いが入り混じっている。
『あんなもん、虐めには入らないさ。』
亜莉亜はぶっきらぼうに呟いた。
そう、あれからというもの、毎日のように呼び出され、毎回毎回生徒たちに囲まれている。
もちろん、向かっていた者はすべて完膚無きまでにやっつけてしまうが…。
それ以外にも、どこにいても罵声を浴びたり嫌がらせを受ける。
瑚絽音はそれを気にしているのだろう。
しかし、不思議と何も感じないのだ。
少しもつらくない。
強がっているわけではなくて、本当に。
昔とは大違いだ。
『それに、ああいった仕打ちを受けているのは私じゃない。牙条刹羅って名前の架空の人物だ。私は痛くもかゆくもない。』
瑚「亜莉亜…」
瑚絽音は、悲しそうに目を伏せていた。
「やはり、私の予感は的中していたようですね。」
『!!』
廊下側から突然誰かの声が聞こえ、亜莉亜はハッと目を見開いた。
校庭に連れ出され、生徒を完璧な返り討ちにし、吉田に衝撃的な告白をされてからしばらくたったある日。
放課後の教室から外を眺める刹羅に、瑚絽音がそっと話しかけた。
亜莉亜と呼ばれたことに驚き、焦って周りを確認してみたが、二人以外に生徒はいなかった。
『瑚絽音…ここではちゃんと刹羅って呼べ。誰かに聞かれたらどうするんだ。』
亜莉亜は、呆れたように言った。
瑚「何も霊圧を感じないです。誰もいないから安心なのですよ。」
瑚絽音はそう言って微笑むと、亜莉亜の前の席に座って亜莉亜と目を合わせた。
『確かに、この辺には誰もいないな…なら、いいか。』
亜莉亜は口当てを下ろし、前髪をかきあげ、元々の状態に近づけた。
『やっぱり、一日中これってのは息がつまる。』
大きく深呼吸をする。
新鮮な空気が肺に流れ、気持ちが良い。
瑚「ふふっ…いつもの亜莉亜なのです。」
『そうだな。』
瑚絽音につられ、亜莉亜もクスリと笑った。
『そういや、どうだ?お前の方は。うまくやれてるか?』
瑚「はいなのです!!皆、凄く仲良くしてくれて、とっても楽しいのです!!」
瑚絽音は満面の笑みで答えたが、すぐに表情を曇らせた。
瑚「亜莉亜は…どうなのですか?良くない噂をたくさん聞くのです。」
『ん…?そんなもん、私は気にしないぞ。』
瑚「寂しくないのですか…?いつも一人でいて…。」
『ははっ…寂しい訳ないだろ?だいたい、こんなに年下の奴らとお友達なんて、私の名が泣く。』
亜莉亜はそう言って、大きく笑った。
瑚「虐められてもですか!?」
瑚絽音がパッと席を立った。
その表情には、怒りと戸惑いが入り混じっている。
『あんなもん、虐めには入らないさ。』
亜莉亜はぶっきらぼうに呟いた。
そう、あれからというもの、毎日のように呼び出され、毎回毎回生徒たちに囲まれている。
もちろん、向かっていた者はすべて完膚無きまでにやっつけてしまうが…。
それ以外にも、どこにいても罵声を浴びたり嫌がらせを受ける。
瑚絽音はそれを気にしているのだろう。
しかし、不思議と何も感じないのだ。
少しもつらくない。
強がっているわけではなくて、本当に。
昔とは大違いだ。
『それに、ああいった仕打ちを受けているのは私じゃない。牙条刹羅って名前の架空の人物だ。私は痛くもかゆくもない。』
瑚「亜莉亜…」
瑚絽音は、悲しそうに目を伏せていた。
「やはり、私の予感は的中していたようですね。」
『!!』
廊下側から突然誰かの声が聞こえ、亜莉亜はハッと目を見開いた。