第十五話 ー虐めー
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乱「ちょっと痛いかもしれないけど、我慢してね。」
乱菊はそう言うと、龍の草履を床に置き、なるべく負担をかけないように丁寧に足袋を脱がせた。
そして、以外にも慣れた手つきで傷の消毒を終わらせると、止血のためにきつく包帯を巻き始めた。
冬獅郎は一連の動作を黙って見ていたが、気まずそうに目をそらすと、自分の席に戻って書類仕事を再開しようと筆を持ち上げた。
しかしその手はなかなか動き出せずにいた。
乱「はい、おしまい。」
乱菊はそう言って龍に微笑みかけると、救急箱の片づけを始めた。
乱「龍、のど渇かない?何か淹れようか?」
龍「…いい。」
俯いたまま顔を上げようとしない龍に、乱菊は肩を落とした。
乱「龍、どうしてあたしには何も相談してくれないのよ。」
龍「…」
乱「苦しくなる前にあたしに相談してって、いつも言ってるじゃない。何でも聞いてあげるから、ちゃんと話してごらん。」
乱菊は龍の前に跪いた。
乱「で、どうしたの。」
龍「…副隊長が、”もう誰も信じられない“ って言って、隊を出てった。隊長権限も、副隊長権限も、全部三席に押し付けて…。三席はそのショックで倒れて寝込んじまって、俺が隊をどうにかしなきゃって思って、なるべく明るく振る舞ってはみたけど…副隊長も三席も、他の奴らも相変わらずで__。だいたい、四席に隊長格の書類が出来るわけねぇのに、俺なんか特にそーゆーの苦手だし、隊はどうしようもねぇ状態だし。俺、もう、どうしたらいいのか…分かんなくて……」
龍はか細い声で言った。
乱「そう、だったの。」
龍「姉貴ぃ、俺、どうしたらいいんだろ。」
龍がそう言うと、乱菊は龍の肩にそっと手を置いた。
龍「姉貴…?」
乱「龍、あんたは、いつも通りにしてたらいいのよ?何も、あんたが無理して隊を仕切ることはないわ。あんたはただ、いつも通りに笑っていればいい。それだけで、周りの人は明るくなれると思うの。」
龍「でも、こんなときにヘラヘラしてるなんて…」
乱「いつでも、何があっても笑っている。それが、松本龍でしょ?少なくとも、あたしはあんたが笑ってるところを見ていたいわ。やんちゃで明るい龍が、あたしは大好きよ。」
乱菊はそう言うと、龍の草履を床に置き、なるべく負担をかけないように丁寧に足袋を脱がせた。
そして、以外にも慣れた手つきで傷の消毒を終わらせると、止血のためにきつく包帯を巻き始めた。
冬獅郎は一連の動作を黙って見ていたが、気まずそうに目をそらすと、自分の席に戻って書類仕事を再開しようと筆を持ち上げた。
しかしその手はなかなか動き出せずにいた。
乱「はい、おしまい。」
乱菊はそう言って龍に微笑みかけると、救急箱の片づけを始めた。
乱「龍、のど渇かない?何か淹れようか?」
龍「…いい。」
俯いたまま顔を上げようとしない龍に、乱菊は肩を落とした。
乱「龍、どうしてあたしには何も相談してくれないのよ。」
龍「…」
乱「苦しくなる前にあたしに相談してって、いつも言ってるじゃない。何でも聞いてあげるから、ちゃんと話してごらん。」
乱菊は龍の前に跪いた。
乱「で、どうしたの。」
龍「…副隊長が、”もう誰も信じられない“ って言って、隊を出てった。隊長権限も、副隊長権限も、全部三席に押し付けて…。三席はそのショックで倒れて寝込んじまって、俺が隊をどうにかしなきゃって思って、なるべく明るく振る舞ってはみたけど…副隊長も三席も、他の奴らも相変わらずで__。だいたい、四席に隊長格の書類が出来るわけねぇのに、俺なんか特にそーゆーの苦手だし、隊はどうしようもねぇ状態だし。俺、もう、どうしたらいいのか…分かんなくて……」
龍はか細い声で言った。
乱「そう、だったの。」
龍「姉貴ぃ、俺、どうしたらいいんだろ。」
龍がそう言うと、乱菊は龍の肩にそっと手を置いた。
龍「姉貴…?」
乱「龍、あんたは、いつも通りにしてたらいいのよ?何も、あんたが無理して隊を仕切ることはないわ。あんたはただ、いつも通りに笑っていればいい。それだけで、周りの人は明るくなれると思うの。」
龍「でも、こんなときにヘラヘラしてるなんて…」
乱「いつでも、何があっても笑っている。それが、松本龍でしょ?少なくとも、あたしはあんたが笑ってるところを見ていたいわ。やんちゃで明るい龍が、あたしは大好きよ。」