第十三話 ー衝突ー
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『…』
見慣れた尸魂界の景色に、亜莉亜は目を細めた。
自然によって浄化された綺麗な空気、遮るものが何もない真っ青な空。
踏み固められた地面にしっかりと足をつけ、瑚絽音の手を握る。
『覚悟はいいな?』
瑚「ばっちりなのです!!」
『なら、行くぞ。』
亜莉亜がそう言うと、瑚絽音は亜莉亜の手を強く握り返した。
拓「うわぁ…」
もう見たくないと思っていた景色をまた拝むことになってしまった拓斗は、現実を理解した瞬間、何事も無かったかのように踵を返した。
しかしその帰路を塞ぐかのように、(拓斗に比べれば)小さな影が立ちはだかった。
冬「我妻…まだ調査は終わってねぇぞ。どこに行く気だ。」
怒りを抑えた声で冬獅郎が言った。
拓「え?まだやるの?」
冬「まだ少しもやってねぇだろうが。」
拓「でもさ、これ、調べる意味あるの?パッと見たところ、前の事件と全く一緒じゃない?」
冬「だから何だ。何か重要な手がかりが見つかるかもしれない。調査をする必要性は十分にある。」
一歩も譲らず自分の意見を押し通そうとする二人の様子に、辺りの雰囲気が重たくなる。
拓「…過ぎたことをあれこれ考えるのは嫌いだよ。」
拓斗は不意にそう言うと、儚げに目をそらした。
冬「我妻…?」
拓「起きた事件を隅から隅までひっくり返すより、これからの事を考えるべき。俺は、そう思うんだけど。」
冬「それはそうだが、そのためにもまずは――」
拓「だから、ここは冬獅郎、君に任せてもいいかな?」
拓斗は急に笑顔になると、冬獅郎にそう言った。
冬「…はぁ!?どういうことだ。」
拓「役割分担。冬獅郎はここを細かくあさって、俺はこの事件の全体像から予防策を考える。どう?いい考えだと思わない?」
冬「悪くは…無いかもしれねぇ。けど、できるのか?こんな状況で予防策を考えるなんて。」
翡翠の瞳が、疑わしげに拓斗に向けられた。
拓「確かに予防策の材料になる情報は少ない。だけど、色々な角度からこの二つの事件を見てみれば、何か見つかるんじゃないかな。」
自信満々に答える拓斗。
冬「そんなに簡単にいくとは思えねぇが。」
拓「俺に任せてよ。これでも零番隊副隊長――亜莉亜の右腕なんだから。」
そう言った拓斗の声のトーンが少し暗くなったことに、冬獅郎は気づかなかった。
拓「それじゃー、俺は行くから。冬獅郎。」
ひらひらと手を振る拓斗の背中に、冬獅郎は小さく呟いた。
冬「…ったく、冬獅郎じゃねぇ。日番谷隊長、だ。…なんて、何度言ってもあいつは聞かねぇんだろうな。」
見慣れた尸魂界の景色に、亜莉亜は目を細めた。
自然によって浄化された綺麗な空気、遮るものが何もない真っ青な空。
踏み固められた地面にしっかりと足をつけ、瑚絽音の手を握る。
『覚悟はいいな?』
瑚「ばっちりなのです!!」
『なら、行くぞ。』
亜莉亜がそう言うと、瑚絽音は亜莉亜の手を強く握り返した。
拓「うわぁ…」
もう見たくないと思っていた景色をまた拝むことになってしまった拓斗は、現実を理解した瞬間、何事も無かったかのように踵を返した。
しかしその帰路を塞ぐかのように、(拓斗に比べれば)小さな影が立ちはだかった。
冬「我妻…まだ調査は終わってねぇぞ。どこに行く気だ。」
怒りを抑えた声で冬獅郎が言った。
拓「え?まだやるの?」
冬「まだ少しもやってねぇだろうが。」
拓「でもさ、これ、調べる意味あるの?パッと見たところ、前の事件と全く一緒じゃない?」
冬「だから何だ。何か重要な手がかりが見つかるかもしれない。調査をする必要性は十分にある。」
一歩も譲らず自分の意見を押し通そうとする二人の様子に、辺りの雰囲気が重たくなる。
拓「…過ぎたことをあれこれ考えるのは嫌いだよ。」
拓斗は不意にそう言うと、儚げに目をそらした。
冬「我妻…?」
拓「起きた事件を隅から隅までひっくり返すより、これからの事を考えるべき。俺は、そう思うんだけど。」
冬「それはそうだが、そのためにもまずは――」
拓「だから、ここは冬獅郎、君に任せてもいいかな?」
拓斗は急に笑顔になると、冬獅郎にそう言った。
冬「…はぁ!?どういうことだ。」
拓「役割分担。冬獅郎はここを細かくあさって、俺はこの事件の全体像から予防策を考える。どう?いい考えだと思わない?」
冬「悪くは…無いかもしれねぇ。けど、できるのか?こんな状況で予防策を考えるなんて。」
翡翠の瞳が、疑わしげに拓斗に向けられた。
拓「確かに予防策の材料になる情報は少ない。だけど、色々な角度からこの二つの事件を見てみれば、何か見つかるんじゃないかな。」
自信満々に答える拓斗。
冬「そんなに簡単にいくとは思えねぇが。」
拓「俺に任せてよ。これでも零番隊副隊長――亜莉亜の右腕なんだから。」
そう言った拓斗の声のトーンが少し暗くなったことに、冬獅郎は気づかなかった。
拓「それじゃー、俺は行くから。冬獅郎。」
ひらひらと手を振る拓斗の背中に、冬獅郎は小さく呟いた。
冬「…ったく、冬獅郎じゃねぇ。日番谷隊長、だ。…なんて、何度言ってもあいつは聞かねぇんだろうな。」