第十二話 ー覚醒ー
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喜「そうですか…。ついにあちらに戻る、と。」
喜助は低い声でそう呟き、帽子の陰から亜莉亜を覗き見た。
『あぁ、明日の朝、出発する。』
亜莉亜はきっぱりと言い切ると、意思の強い瞳で喜助を見つめた。
――瑚絽音が死神としての力を開花させてから、はや一週間。
寝ても覚めても厳しい修業ばかりといった瑚絽音の生活は、ようやく終わりを告げようとしていた。
『斬挙走鬼、どれをとっても並大抵の死神レベルではなくなったし、もうそろそろ行動を始めても良いだろうと思ってな。』
亜莉亜はそう言うと、横に座る瑚絽音の頭を優しく撫でた。
瑚「全部、亜莉亜のおかげなのです…」
『いや、これはお前の才能だ。生まれつき抱えていた力…。大事に磨けよ?』
そう言えば、瑚絽音は大きく頷いた。
喜「じゃ、出発の準備はこちらにお任せください。変装道具も完璧にそろえておきますんで。」
『頼む。』
ついに明日、尸魂界に戻るのか。
そんな事を考えながら、これからどうするかと思いを巡らせていると、ふいに黒猫姿の夜一が亜莉亜の膝の上に飛び乗った。
『夜一…?どうかしたのか?』
黄金色の瞳がじっと亜莉亜を捉えて離さない。
夜一が何をしたいのかよく分からない#亜莉亜はしばらく夜一と目を合わせていたが、がくりと肩を落とすと言った。
『…悪いが、口で言ってくれ。』
夜「仕方ないのぉ。」
ボワンッ!!
盛大な煙と共に、人間の姿となった夜一が現れる。
夜「お望みどおり、口で説明してやろう。」
『別に、猫のままでも良かったんだが。』
夜「そんなことは気にするな。」
いつもどおり軽快に語る夜一に、亜莉亜は諦めるしかなかった。
『それで、何か言いたいことでもあるのか?』
夜「…お主、わしらに何か隠し事をしているのではあるまいか?」
鋭い視線で尋ねた夜一。
『私は何もしてないぞ?』
きょとんとした顔で平然と答える亜莉亜。
夜「それなら良いが…。向こうに行っても、無茶だけはするな。怪我にも気をつけろ。わしらはいつでもお主の味方じゃからの。」
にかっと笑った夜一に、亜莉亜はぎこちなく頷く。
…怪我をしない保障なんて、どこを探せば見つかるのだろう?
少なくともその辺には無いだろう。
ついでに、私の周りには少しも無いだろう。
亜莉亜は心の中で苦笑した。
だが――瑚絽音だけは護ってみせる。
絶対に怪我させたりしない。
無事に瞬のところに帰してやるから、安心しろ。
胸の中でこっそりと誓いを立てた。
喜助は低い声でそう呟き、帽子の陰から亜莉亜を覗き見た。
『あぁ、明日の朝、出発する。』
亜莉亜はきっぱりと言い切ると、意思の強い瞳で喜助を見つめた。
――瑚絽音が死神としての力を開花させてから、はや一週間。
寝ても覚めても厳しい修業ばかりといった瑚絽音の生活は、ようやく終わりを告げようとしていた。
『斬挙走鬼、どれをとっても並大抵の死神レベルではなくなったし、もうそろそろ行動を始めても良いだろうと思ってな。』
亜莉亜はそう言うと、横に座る瑚絽音の頭を優しく撫でた。
瑚「全部、亜莉亜のおかげなのです…」
『いや、これはお前の才能だ。生まれつき抱えていた力…。大事に磨けよ?』
そう言えば、瑚絽音は大きく頷いた。
喜「じゃ、出発の準備はこちらにお任せください。変装道具も完璧にそろえておきますんで。」
『頼む。』
ついに明日、尸魂界に戻るのか。
そんな事を考えながら、これからどうするかと思いを巡らせていると、ふいに黒猫姿の夜一が亜莉亜の膝の上に飛び乗った。
『夜一…?どうかしたのか?』
黄金色の瞳がじっと亜莉亜を捉えて離さない。
夜一が何をしたいのかよく分からない#亜莉亜はしばらく夜一と目を合わせていたが、がくりと肩を落とすと言った。
『…悪いが、口で言ってくれ。』
夜「仕方ないのぉ。」
ボワンッ!!
盛大な煙と共に、人間の姿となった夜一が現れる。
夜「お望みどおり、口で説明してやろう。」
『別に、猫のままでも良かったんだが。』
夜「そんなことは気にするな。」
いつもどおり軽快に語る夜一に、亜莉亜は諦めるしかなかった。
『それで、何か言いたいことでもあるのか?』
夜「…お主、わしらに何か隠し事をしているのではあるまいか?」
鋭い視線で尋ねた夜一。
『私は何もしてないぞ?』
きょとんとした顔で平然と答える亜莉亜。
夜「それなら良いが…。向こうに行っても、無茶だけはするな。怪我にも気をつけろ。わしらはいつでもお主の味方じゃからの。」
にかっと笑った夜一に、亜莉亜はぎこちなく頷く。
…怪我をしない保障なんて、どこを探せば見つかるのだろう?
少なくともその辺には無いだろう。
ついでに、私の周りには少しも無いだろう。
亜莉亜は心の中で苦笑した。
だが――瑚絽音だけは護ってみせる。
絶対に怪我させたりしない。
無事に瞬のところに帰してやるから、安心しろ。
胸の中でこっそりと誓いを立てた。