第十二話 ー覚醒ー
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『さ、始めるぞ。本気でこい。分かったな――?』
亜莉亜の纏う雰囲気の変化に、瑚絽音は戸惑いの表情を浮かべながらも、渡されていた浅打ちに手をかけた。
微かに震える手に、浅打ちの鍔がカタカタと音をたてる。
『早く刀を抜け。』
亜莉亜は無慈悲な瞳でそれを見る。
瑚「で、でも…刀なんて、初めて――」
『フン。なら、勝手にしろ。刀をその手に取るか、諦めるか。そんなこと、お前がしたいようにすればいい。…だがな、"リタイア"は認めないぞ。』
瑚「そ、れは…」
『お前が泣きつこうが何だろうが、私はこいつを握り…』
亜莉亜は手慣れた動作で刀を鞘から抜いた。
『お前を斬る。』
ピタリと突きつけられた銀色の刃に、瑚絽音の動きが完全に止まった。
瑚「亜莉亜…っ冗談なのですよね…?ねぇ、亜莉亜…』
か細い声が恐怖と戸惑いに震えている。
『冗談?笑わせるな。お前は、そんなに中途半端な気持ちで力を欲しているのか?お前は何故力を手に入れたいと思ったのか、しっかりと思い出すことだな。』
亜莉亜は刀を宙で一振りすると、一気に瑚呂音との距離をつめた。
瑚「やっ…」
瑚呂音の白い頬から一筋の血がつたい、地面にぽたりと落ちた。
『私は本気だ。大切な弟ごと始末されたくなければ、私を斬ることだ。』
亜莉亜のその一言で、弱々しかった瑚呂音の表情が変わった。
瑚「そ、そんな事、聞いてないのです!瞬くんは関係無いのです!!」
『さぁ?そんな事はない。瞬もお前と同じで、私を知りすぎた。処分するには十分な理由だ。』
瑚「酷いのです…こんなの、あんまりなのです…私は、私は、瞬くんを護るために力が欲しいのです…!こんな所で、死ぬわけにはいかないのですッ!!」
瑚呂音が刀をぎゅっと握りしめた。
『…』
手、震えなくなったな。
瑚呂音から見えない角度で、亜莉亜は小さく口角を上げた。
…あと一仕事、やりきってやるか。
顔を上げれば、厳しい表情の瑚呂音が刀をこちらに向けている。
『さぁ、やってみろよ。私も、お前を斬りに行くから。』
亜莉亜の纏う雰囲気の変化に、瑚絽音は戸惑いの表情を浮かべながらも、渡されていた浅打ちに手をかけた。
微かに震える手に、浅打ちの鍔がカタカタと音をたてる。
『早く刀を抜け。』
亜莉亜は無慈悲な瞳でそれを見る。
瑚「で、でも…刀なんて、初めて――」
『フン。なら、勝手にしろ。刀をその手に取るか、諦めるか。そんなこと、お前がしたいようにすればいい。…だがな、"リタイア"は認めないぞ。』
瑚「そ、れは…」
『お前が泣きつこうが何だろうが、私はこいつを握り…』
亜莉亜は手慣れた動作で刀を鞘から抜いた。
『お前を斬る。』
ピタリと突きつけられた銀色の刃に、瑚絽音の動きが完全に止まった。
瑚「亜莉亜…っ冗談なのですよね…?ねぇ、亜莉亜…』
か細い声が恐怖と戸惑いに震えている。
『冗談?笑わせるな。お前は、そんなに中途半端な気持ちで力を欲しているのか?お前は何故力を手に入れたいと思ったのか、しっかりと思い出すことだな。』
亜莉亜は刀を宙で一振りすると、一気に瑚呂音との距離をつめた。
瑚「やっ…」
瑚呂音の白い頬から一筋の血がつたい、地面にぽたりと落ちた。
『私は本気だ。大切な弟ごと始末されたくなければ、私を斬ることだ。』
亜莉亜のその一言で、弱々しかった瑚呂音の表情が変わった。
瑚「そ、そんな事、聞いてないのです!瞬くんは関係無いのです!!」
『さぁ?そんな事はない。瞬もお前と同じで、私を知りすぎた。処分するには十分な理由だ。』
瑚「酷いのです…こんなの、あんまりなのです…私は、私は、瞬くんを護るために力が欲しいのです…!こんな所で、死ぬわけにはいかないのですッ!!」
瑚呂音が刀をぎゅっと握りしめた。
『…』
手、震えなくなったな。
瑚呂音から見えない角度で、亜莉亜は小さく口角を上げた。
…あと一仕事、やりきってやるか。
顔を上げれば、厳しい表情の瑚呂音が刀をこちらに向けている。
『さぁ、やってみろよ。私も、お前を斬りに行くから。』