第十話 ー力ー
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「あらまぁ。瑚絽音ちゃんに、瞬くんに、……!!」
瑚「亜莉亜っていうですよ。私たちの命の恩人なのです。菫おばあちゃん元気そうで良かっ…あれ?」
菫の視線が亜莉亜に止まっていること。そして亜莉亜が気まずそうに目を伏せていることに気が付き、瑚絽音は首をかしげる。
瑚「知り合いだったですか?」
菫「中へ、お入り。」
菫は少しだけ尖った声で言った。
三人は菫の声に導かれ、おずおずと中に入った。
菫「さぁ、話を聞こうじゃないかね。亜莉亜ちゃん。」
腰を下ろしたとほぼ同時に、菫は話を切り出した。
『いや…違うんだ、ばあちゃん。私は別に…特に悪いことは、一切してなくて…』
亜莉亜は肩を落とした。
菫「はっきりと簡潔におっしゃい!あんたが霊王様を裏切ったんかい!?それとも…霊王様があんたを裏切ったんかい?」
暫くの沈黙の後、亜莉亜は自嘲気味に語り始めた。
『…後者だよ、ばあちゃん。私は、最初からずっと、霊王の手のひらで転がされていただけだったんだ。そもそも、霊王は、私を始末する機会を狙うためだけに、私を近くに置いていた。…結局はさ、私は良い様に扱われてただけだったんだよ。』
哀しげに震える声。
亜莉亜はそれを隠すかのように声を張り上げた。
『ほんっと、馬鹿だよなぁ、私…!全てをかけて殺そうとした敵の言葉が本当は正論で、長年仕えてきた偉大な王が本当は自分の敵だった。全く、今まで何をしてきたんだか、さっぱり分からなくなってしまった…。一体何のために零番隊を作り、何のために仲間を集め、何のために上の命令を聞いてきたんだろうな。…せっかく発足した零番隊は分裂と裏切りでめちゃくちゃ、集めた仲間は集めてしまったばかりに王族の監視下に置かれるはめになり、上の命令といえば誰かを不幸にするものばかり。』
菫「恨むかい?全てを。」
瑚「亜莉亜っていうですよ。私たちの命の恩人なのです。菫おばあちゃん元気そうで良かっ…あれ?」
菫の視線が亜莉亜に止まっていること。そして亜莉亜が気まずそうに目を伏せていることに気が付き、瑚絽音は首をかしげる。
瑚「知り合いだったですか?」
菫「中へ、お入り。」
菫は少しだけ尖った声で言った。
三人は菫の声に導かれ、おずおずと中に入った。
菫「さぁ、話を聞こうじゃないかね。亜莉亜ちゃん。」
腰を下ろしたとほぼ同時に、菫は話を切り出した。
『いや…違うんだ、ばあちゃん。私は別に…特に悪いことは、一切してなくて…』
亜莉亜は肩を落とした。
菫「はっきりと簡潔におっしゃい!あんたが霊王様を裏切ったんかい!?それとも…霊王様があんたを裏切ったんかい?」
暫くの沈黙の後、亜莉亜は自嘲気味に語り始めた。
『…後者だよ、ばあちゃん。私は、最初からずっと、霊王の手のひらで転がされていただけだったんだ。そもそも、霊王は、私を始末する機会を狙うためだけに、私を近くに置いていた。…結局はさ、私は良い様に扱われてただけだったんだよ。』
哀しげに震える声。
亜莉亜はそれを隠すかのように声を張り上げた。
『ほんっと、馬鹿だよなぁ、私…!全てをかけて殺そうとした敵の言葉が本当は正論で、長年仕えてきた偉大な王が本当は自分の敵だった。全く、今まで何をしてきたんだか、さっぱり分からなくなってしまった…。一体何のために零番隊を作り、何のために仲間を集め、何のために上の命令を聞いてきたんだろうな。…せっかく発足した零番隊は分裂と裏切りでめちゃくちゃ、集めた仲間は集めてしまったばかりに王族の監視下に置かれるはめになり、上の命令といえば誰かを不幸にするものばかり。』
菫「恨むかい?全てを。」