第二話 ー喪失ー
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瑚「《王属特務零番隊隊長、神影亜莉亜。霊王への反旗を翻したことにつき、重罪。見つけた者はすぐに王族に知らせよ。なお、罪人を拘束、または殺害した者については王族から金を贈呈する。》」
『…』
瑚「この紙を、さっき黒い変な服を着た人たちが配っていったです。」
不安そうな声で瑚絽音が言う。
『黒い服…死神じゃないのか?』
瑚「顔を隠していて、忍者みたいだったのです。」
『…隠密機動か。』
亜莉亜は瑚絽音に聞こえないくらいの小さな声で呟いた。
『そこまで知らされているのに、何故私を助けようとする。それに私は罪人なんだぞ?怖くないのか?』
瑚「怖くなんてないのです。亜莉亜の目を見れば、亜莉亜が悪い人じゃないことくらいすぐに分かるです。だから私は亜莉亜を助けるです。」
『…。しかしなぁ…』
瑚「亜莉亜の怪我が良くなるまで、絶対にこの家から出ていかせないです!」
一歩も引く気がない瑚絽音。
亜莉亜は深いため息をついた。
『分かった。瑚絽音、お前が言うように、怪我が治るまでは大人しくしててやる。』
瑚「!」
瑚絽音の表情がパアッと明るくなる。
『だがな、一つだけ約束してほしい。もしもお前たちの身が危うくなったときは、いつでも私を王族に差し出してくれ。…分かったな?』
亜莉亜がそう言うと、瑚絽音はしぶしぶ頷いた。
『ところで…私の持っていた刀があっただろう?何処にやった?』
瑚「これなのですか?」
何処においてあったのやら、闇鬼を両手に持った瑚絽音は、それを亜莉亜に差し出した。
『あぁ、それだ。ありがとう。』
そう言って闇鬼に手を伸ばす亜莉亜。
その指先が鞘に触れようとしたその時…
バチィッ!!
『…ッ!?』
亜莉亜の指先が強く弾かれた。
血のにじんでいる指先を見つめ、亜莉亜は目を見開く。
瑚「…?」
『拒絶、された…。闇鬼が私を拒絶した…!』
それはつまり、私にはもう霊力が欠片も無いということ。
そうか…闇鬼。
お前が言っていた事はこういう事だったのか。
これが…あのときの卍解の《代償》。
なぁ、闇鬼。
私はもう、お前を握ることはできないのか?
お前はもう、私に握らせてさえくれない…のか。
私の意識を、再び闇が覆った。
『…』
瑚「この紙を、さっき黒い変な服を着た人たちが配っていったです。」
不安そうな声で瑚絽音が言う。
『黒い服…死神じゃないのか?』
瑚「顔を隠していて、忍者みたいだったのです。」
『…隠密機動か。』
亜莉亜は瑚絽音に聞こえないくらいの小さな声で呟いた。
『そこまで知らされているのに、何故私を助けようとする。それに私は罪人なんだぞ?怖くないのか?』
瑚「怖くなんてないのです。亜莉亜の目を見れば、亜莉亜が悪い人じゃないことくらいすぐに分かるです。だから私は亜莉亜を助けるです。」
『…。しかしなぁ…』
瑚「亜莉亜の怪我が良くなるまで、絶対にこの家から出ていかせないです!」
一歩も引く気がない瑚絽音。
亜莉亜は深いため息をついた。
『分かった。瑚絽音、お前が言うように、怪我が治るまでは大人しくしててやる。』
瑚「!」
瑚絽音の表情がパアッと明るくなる。
『だがな、一つだけ約束してほしい。もしもお前たちの身が危うくなったときは、いつでも私を王族に差し出してくれ。…分かったな?』
亜莉亜がそう言うと、瑚絽音はしぶしぶ頷いた。
『ところで…私の持っていた刀があっただろう?何処にやった?』
瑚「これなのですか?」
何処においてあったのやら、闇鬼を両手に持った瑚絽音は、それを亜莉亜に差し出した。
『あぁ、それだ。ありがとう。』
そう言って闇鬼に手を伸ばす亜莉亜。
その指先が鞘に触れようとしたその時…
バチィッ!!
『…ッ!?』
亜莉亜の指先が強く弾かれた。
血のにじんでいる指先を見つめ、亜莉亜は目を見開く。
瑚「…?」
『拒絶、された…。闇鬼が私を拒絶した…!』
それはつまり、私にはもう霊力が欠片も無いということ。
そうか…闇鬼。
お前が言っていた事はこういう事だったのか。
これが…あのときの卍解の《代償》。
なぁ、闇鬼。
私はもう、お前を握ることはできないのか?
お前はもう、私に握らせてさえくれない…のか。
私の意識を、再び闇が覆った。