第二十三話 ー安堵ー
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亜莉亜が目覚めてからは、上を下への大騒ぎだった。
卯ノ花の診察に技術開発局の検査、四番隊隊士も駆け回る。
落ち着いた頃には辺りはすっかり暗くなっていた。
これ以上は負担になるからと、ひとまず解放された亜莉亜は、まだ自力では起き上がれずあまり話せない。絶対安静と言い渡されている。
面会謝絶も継続、というか、今からが本番な気がする。
だって滅茶苦茶お見舞い来てたからね。
拓「具合はどう?何か食べられそう?」
聞いたことも無いような甘く優しい声が出て、自分でもびっくりした。
俺ってこんなだったっけと思う。
いや、そうだったかもしれない。
小さく首を振る姿に、分かったと肩を落とすが、全然構わない。
こうやって反応が返ってくるだけで、嬉しさが込み上げて、表情が弛むのを感じる。
それでも、現実的な問題は変わらずそこにあって。
例のことはまだ伝えられていない。
そもそも、目覚めてからの体調が、目に見えて悪化しているのだ。
身体が動き始めたから、状態が変わってもおかしくはないと卯ノ花が言っていた。
本人は平気だと答えていたが、霊圧の揺らぎがそれを物語っていた。
難しい話は、もう少し体調が落ち着いてからが良いだろう。
それでも何か、栄養を取らせなくてはと気が急く。
点滴だけの1ヶ月で、すっかり痩せてしまったように思う。
少し考え、飲み物だけでもと用意することにした。
途中で会った山田花太郎に相談すると、野菜ジュース(四番隊特製)を勧められたので、お茶のついでに貰って病室へ帰る。
野菜ジュースは特製ってだけあって、何か……何だか、凄そうだった。
一口だけでも飲めたらいいんだけど。
拓「お茶と、野菜ジュース貰ってきたけど、口つけてみない?」
ゆるゆると亜莉亜の視線が動き、野菜ジュースに目が止まった。
少しぎょっとしたようにも見えるけど、ためらってから、観念したように頷いた。
拓「これね、四番隊特製らしいよ。ものっすごい栄養入ってるんだって。あぁ、味は悪くないって花太郎が言ってたから、多分大丈夫だよ。多分」
なんて冗談めかしながら、亜莉亜が身体を起こす手伝いをする。
触れた身体がちょっと熱いような。
熱あるな、これは。
後で卯ノ花に報告しよう。
楽な姿勢が取れるように支えながら、ストローを差したコップを近づければ、そっと口に含んでくれた。
何度か嚥下する喉元を見て、ほっと胸を撫で下ろす。
あっ、でも凄く嫌そうな顔してる。
美味しくはないのか。
思わず笑ってしまい、慌てて顔を逸らしたが、非難の目を向けられた。
結局は野菜ジュースを数口、お茶を数口。
まぁ目覚めて初日にしては良い方かと一安心。
氷枕を貰って来れば、少し驚いていた。
何でもお見通しだからね。
ちなみに、残った野菜ジュースを飲んでみたら、何とも言えない濃縮された味がした。
しかめっ面を笑われた気がするけど、まぁいいや。
卯ノ花の診察に技術開発局の検査、四番隊隊士も駆け回る。
落ち着いた頃には辺りはすっかり暗くなっていた。
これ以上は負担になるからと、ひとまず解放された亜莉亜は、まだ自力では起き上がれずあまり話せない。絶対安静と言い渡されている。
面会謝絶も継続、というか、今からが本番な気がする。
だって滅茶苦茶お見舞い来てたからね。
拓「具合はどう?何か食べられそう?」
聞いたことも無いような甘く優しい声が出て、自分でもびっくりした。
俺ってこんなだったっけと思う。
いや、そうだったかもしれない。
小さく首を振る姿に、分かったと肩を落とすが、全然構わない。
こうやって反応が返ってくるだけで、嬉しさが込み上げて、表情が弛むのを感じる。
それでも、現実的な問題は変わらずそこにあって。
例のことはまだ伝えられていない。
そもそも、目覚めてからの体調が、目に見えて悪化しているのだ。
身体が動き始めたから、状態が変わってもおかしくはないと卯ノ花が言っていた。
本人は平気だと答えていたが、霊圧の揺らぎがそれを物語っていた。
難しい話は、もう少し体調が落ち着いてからが良いだろう。
それでも何か、栄養を取らせなくてはと気が急く。
点滴だけの1ヶ月で、すっかり痩せてしまったように思う。
少し考え、飲み物だけでもと用意することにした。
途中で会った山田花太郎に相談すると、野菜ジュース(四番隊特製)を勧められたので、お茶のついでに貰って病室へ帰る。
野菜ジュースは特製ってだけあって、何か……何だか、凄そうだった。
一口だけでも飲めたらいいんだけど。
拓「お茶と、野菜ジュース貰ってきたけど、口つけてみない?」
ゆるゆると亜莉亜の視線が動き、野菜ジュースに目が止まった。
少しぎょっとしたようにも見えるけど、ためらってから、観念したように頷いた。
拓「これね、四番隊特製らしいよ。ものっすごい栄養入ってるんだって。あぁ、味は悪くないって花太郎が言ってたから、多分大丈夫だよ。多分」
なんて冗談めかしながら、亜莉亜が身体を起こす手伝いをする。
触れた身体がちょっと熱いような。
熱あるな、これは。
後で卯ノ花に報告しよう。
楽な姿勢が取れるように支えながら、ストローを差したコップを近づければ、そっと口に含んでくれた。
何度か嚥下する喉元を見て、ほっと胸を撫で下ろす。
あっ、でも凄く嫌そうな顔してる。
美味しくはないのか。
思わず笑ってしまい、慌てて顔を逸らしたが、非難の目を向けられた。
結局は野菜ジュースを数口、お茶を数口。
まぁ目覚めて初日にしては良い方かと一安心。
氷枕を貰って来れば、少し驚いていた。
何でもお見通しだからね。
ちなみに、残った野菜ジュースを飲んでみたら、何とも言えない濃縮された味がした。
しかめっ面を笑われた気がするけど、まぁいいや。
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