第二十話 ー謎解きー
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『霊圧を全く感じませんね。遮断されているのか……。』
七「とにかく、外に出ましょう。ここにいるのは危険かもしれません。」
「ここから出すわけにはいかないよ。」
少年らしき声がすると同時に、背後に2つの霊圧を感じ取れた。
『お前は……!』
振り返れば、見覚えのある顔があった。
「久し振りだね、おにーさん?それから、知らないおねーさんと、あと忌々しい女の子。」
ニヤリと狂気的に笑う姿は、あの、霊術院で会ったときと全く変わらなかった。
七「あなた方は一体何者ですか?私たちは急いでいるのですが。」
七緒が刹羅と瑚絽音の前に立った。
きっと、立場を考え、二人を護ろうとしてくれているのだろう。
「破面だよー?ケケケッ。」
破面、と聞いて、七緒の顔が険しくなる。
刹羅は七緒の袖を引き、一歩前に出た。
『それは分かってます。隣の奴は──』
「あなたが、牙条刹羅ですか。」
背の高い……恐らく破面が、刹羅を一瞥する。
『──まあ、そんなものですが。』
刹羅が訝しげに答えれば、背の高い破面はぷいと横を向いた。
『ところで、外の騒ぎはあなた方が起こしたものですか?』
「黒コートの襲撃者、とでも言ったらいい?あいつにとっては、今日は処刑の日なんだよ。自分を苦しめた奴らを、皆殺しにする日。そして、ボクらの教主様が神になる日。分かる?おにーさん。」
皆殺し……?
それは、良くて零番隊、悪くて死神全体を指すものだろう。
今、ここの外では実行されているとでも言うつもりか?
とんでもないことになった。
『俺たちを外に出して貰います。あなた方の無駄話に付き合ってはいられない。』
破面たちをキッと睨む。
刹羅の様子を見て、瑚絽音が残魄刀の柄にそっと触れた。
「だから、それはできないよって言ってるじゃん。」
『何故。』
「おにーさんは、不確定要素だからだよ。君らの言う“襲撃者”と唯一対等に戦った。それに、おにーさんは素性が知れない。もしもボクら側につくって言うなら話は別だけと、死神側にいる限り、ボクらの警戒対象になる。ボクらは計画を邪魔されたくない。だから、おにーさんをここに留めること、それがボクらの任務なんだ。──まぁ、留めるとは言っても、殺してもいいんだけどね!アハッ!」
背後で、七緒が身構えた。
こいつの笑い方はいつも頭にくるな。
いちいち人をおちょくっている。
『随分丁寧に教えてくれますね。そうこうしている間に助けがくるかもしれませんよ?』
そう言えば、少年の破面は馬鹿にするように、にやりと笑った。
「あれー?おにーさん気づいてないのぉ?ここと外は完全に遮断されてるんだよ?中で何が起ころうと、外にいる死神たちには分からない。──まぁ、もっとも、外の死神たちは自分のことで手一杯だと思うけどねぇ。」
完全に、遮断されてる。
これは、不利なんかじゃない。
むしろ──
「時間の無駄だ。殺していいか。」
背の高い破面が尋ねる。
こちらは、表情がまるで感じられない。
少年の方とは全くの逆だ。
「仕方ないなぁ……。どうせ殺すんだから、存分にどうぞー?あっ、でも、ボクにも残しておいてよね!」
「承知。」
その言葉が聞こえるか聞こえないかのうちに、何かがこちらに来た。
一番倒しやすそうだと考えたのか、七緒の正面に向かって。
あまりにも動きが速く、七緒には対応できない。
少しも動けないまま、刀が迫る。
しかし──
「な、ぜ……?」
破面の一撃は、受け止められていた。
亜莉亜は、先ほど少年の破面がやっていたように、にやりと笑ってみせる。
『馬鹿だなぁ、あんたらは。』
おもむろに口当てをつまみ、俯いてから、きゅっと下ろしてやる。
そして、長い前髪に手をかけ、少々雑ながら以前のように分け──ゆっくりと、顔を、上げた。
七「あっ!」
瑚「亜莉亜……。」
『伊勢、協力ありがとな。瑚絽音も、お前は私の恩人だ。感謝する。』
七「ま、まさか神影隊長だとは知らず、とんだご無礼を……!」
七緒が真っ青な顔で頭を下げている。
相変わらず、いい奴だな。なんて。
『頭を上げろよ。何も、お前を責めてる訳じゃないんだから。』
そう声をかけてやると、七緒はそれでも申し訳なさそうに顔を上げた。
七「とにかく、外に出ましょう。ここにいるのは危険かもしれません。」
「ここから出すわけにはいかないよ。」
少年らしき声がすると同時に、背後に2つの霊圧を感じ取れた。
『お前は……!』
振り返れば、見覚えのある顔があった。
「久し振りだね、おにーさん?それから、知らないおねーさんと、あと忌々しい女の子。」
ニヤリと狂気的に笑う姿は、あの、霊術院で会ったときと全く変わらなかった。
七「あなた方は一体何者ですか?私たちは急いでいるのですが。」
七緒が刹羅と瑚絽音の前に立った。
きっと、立場を考え、二人を護ろうとしてくれているのだろう。
「破面だよー?ケケケッ。」
破面、と聞いて、七緒の顔が険しくなる。
刹羅は七緒の袖を引き、一歩前に出た。
『それは分かってます。隣の奴は──』
「あなたが、牙条刹羅ですか。」
背の高い……恐らく破面が、刹羅を一瞥する。
『──まあ、そんなものですが。』
刹羅が訝しげに答えれば、背の高い破面はぷいと横を向いた。
『ところで、外の騒ぎはあなた方が起こしたものですか?』
「黒コートの襲撃者、とでも言ったらいい?あいつにとっては、今日は処刑の日なんだよ。自分を苦しめた奴らを、皆殺しにする日。そして、ボクらの教主様が神になる日。分かる?おにーさん。」
皆殺し……?
それは、良くて零番隊、悪くて死神全体を指すものだろう。
今、ここの外では実行されているとでも言うつもりか?
とんでもないことになった。
『俺たちを外に出して貰います。あなた方の無駄話に付き合ってはいられない。』
破面たちをキッと睨む。
刹羅の様子を見て、瑚絽音が残魄刀の柄にそっと触れた。
「だから、それはできないよって言ってるじゃん。」
『何故。』
「おにーさんは、不確定要素だからだよ。君らの言う“襲撃者”と唯一対等に戦った。それに、おにーさんは素性が知れない。もしもボクら側につくって言うなら話は別だけと、死神側にいる限り、ボクらの警戒対象になる。ボクらは計画を邪魔されたくない。だから、おにーさんをここに留めること、それがボクらの任務なんだ。──まぁ、留めるとは言っても、殺してもいいんだけどね!アハッ!」
背後で、七緒が身構えた。
こいつの笑い方はいつも頭にくるな。
いちいち人をおちょくっている。
『随分丁寧に教えてくれますね。そうこうしている間に助けがくるかもしれませんよ?』
そう言えば、少年の破面は馬鹿にするように、にやりと笑った。
「あれー?おにーさん気づいてないのぉ?ここと外は完全に遮断されてるんだよ?中で何が起ころうと、外にいる死神たちには分からない。──まぁ、もっとも、外の死神たちは自分のことで手一杯だと思うけどねぇ。」
完全に、遮断されてる。
これは、不利なんかじゃない。
むしろ──
「時間の無駄だ。殺していいか。」
背の高い破面が尋ねる。
こちらは、表情がまるで感じられない。
少年の方とは全くの逆だ。
「仕方ないなぁ……。どうせ殺すんだから、存分にどうぞー?あっ、でも、ボクにも残しておいてよね!」
「承知。」
その言葉が聞こえるか聞こえないかのうちに、何かがこちらに来た。
一番倒しやすそうだと考えたのか、七緒の正面に向かって。
あまりにも動きが速く、七緒には対応できない。
少しも動けないまま、刀が迫る。
しかし──
「な、ぜ……?」
破面の一撃は、受け止められていた。
亜莉亜は、先ほど少年の破面がやっていたように、にやりと笑ってみせる。
『馬鹿だなぁ、あんたらは。』
おもむろに口当てをつまみ、俯いてから、きゅっと下ろしてやる。
そして、長い前髪に手をかけ、少々雑ながら以前のように分け──ゆっくりと、顔を、上げた。
七「あっ!」
瑚「亜莉亜……。」
『伊勢、協力ありがとな。瑚絽音も、お前は私の恩人だ。感謝する。』
七「ま、まさか神影隊長だとは知らず、とんだご無礼を……!」
七緒が真っ青な顔で頭を下げている。
相変わらず、いい奴だな。なんて。
『頭を上げろよ。何も、お前を責めてる訳じゃないんだから。』
そう声をかけてやると、七緒はそれでも申し訳なさそうに顔を上げた。