第一話 ー意思ー
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私は、斬魄刀を支えに立ち上がった。
水をたっぷり含んだ死覇装が酷く重く感じられた。
『あ…』
《零》の隊首羽織。
血の赤で染まったそれは、随分目立つ。
今ごろ私の捜索命令が出ているだろうから、隊首羽織を着たまま逃げることは自分自身の首を絞めることになりかねない。
仕方ない、脱ぐか。
もぞもぞと羽織を脱いでいると、感慨深い気持ちになってきた。
もう二度と、この羽織を着ることはないのかもしれない。
それでもいいか。
この羽織に、この地位に、未練なんてさらさら無いのだから。
簡単に羽織をたたみ、二つに別れている道の片方にそっと置く。
そして、少し考え込んでから、亜莉亜は羽織を置いた方の道にそのまま足を踏み出した。
「瀞霊廷内での捜索、完了しましたが、神影亜莉亜の姿は確認できませんでした!」
ハキハキと報告する隊士。
冬「…そうか。」
うかない表情で、隊長の冬獅郎は返事をする。
「早急に、流魂街まで捜索網を広げるべきでしょう。ご判断を。」
冬「…そんなに焦るな。他の隊の報告がきてねぇんだ。うちの隊だけ勝手に動くわけにはいかない。十番隊はしばらく待機だ。」
「しかし、それでは…」
冬「あの怪我だ。いくらあいつでも、そう遠くまではにげられねぇよ。」
そういって、冬獅郎は目をそらした。
「…分かりました。」
半ば不満げな顔で隊士は隊首室を出ていく。
カチャリ
ドアの隙間からのびていた細い光が途切れ、冬獅郎はホッと息をついた。
乱「うまく誤魔化せましたね。」
ソファーからむくりと起き上がる乱菊。
冬「まぁな。」
苦い顔をしながら冬獅郎は返事をする。
霊王自らが零番隊隊長に処刑命令を下し、その零番隊隊長が逃亡した今。
本来であれば全ての死神は"反逆者"神影亜莉亜探しに没頭するべきである。
しかし、冬獅郎や乱菊をはじめとする護廷十三隊の隊長格らは、できる限り亜莉亜の捜索を遅らせようと策を練っていた。
水をたっぷり含んだ死覇装が酷く重く感じられた。
『あ…』
《零》の隊首羽織。
血の赤で染まったそれは、随分目立つ。
今ごろ私の捜索命令が出ているだろうから、隊首羽織を着たまま逃げることは自分自身の首を絞めることになりかねない。
仕方ない、脱ぐか。
もぞもぞと羽織を脱いでいると、感慨深い気持ちになってきた。
もう二度と、この羽織を着ることはないのかもしれない。
それでもいいか。
この羽織に、この地位に、未練なんてさらさら無いのだから。
簡単に羽織をたたみ、二つに別れている道の片方にそっと置く。
そして、少し考え込んでから、亜莉亜は羽織を置いた方の道にそのまま足を踏み出した。
「瀞霊廷内での捜索、完了しましたが、神影亜莉亜の姿は確認できませんでした!」
ハキハキと報告する隊士。
冬「…そうか。」
うかない表情で、隊長の冬獅郎は返事をする。
「早急に、流魂街まで捜索網を広げるべきでしょう。ご判断を。」
冬「…そんなに焦るな。他の隊の報告がきてねぇんだ。うちの隊だけ勝手に動くわけにはいかない。十番隊はしばらく待機だ。」
「しかし、それでは…」
冬「あの怪我だ。いくらあいつでも、そう遠くまではにげられねぇよ。」
そういって、冬獅郎は目をそらした。
「…分かりました。」
半ば不満げな顔で隊士は隊首室を出ていく。
カチャリ
ドアの隙間からのびていた細い光が途切れ、冬獅郎はホッと息をついた。
乱「うまく誤魔化せましたね。」
ソファーからむくりと起き上がる乱菊。
冬「まぁな。」
苦い顔をしながら冬獅郎は返事をする。
霊王自らが零番隊隊長に処刑命令を下し、その零番隊隊長が逃亡した今。
本来であれば全ての死神は"反逆者"神影亜莉亜探しに没頭するべきである。
しかし、冬獅郎や乱菊をはじめとする護廷十三隊の隊長格らは、できる限り亜莉亜の捜索を遅らせようと策を練っていた。