第二十話 ー謎解きー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『やっと来たか。』
大勢の死神が斬魄刀を向けて”襲撃者”に集中している中。
亜莉亜はフードを取り、その姿を夜に晒した。
『待ちくたびれたぞ、拓斗。ちゃんと準備しておけよ……言っただろ?”明日の夜迎えに行く”と。』
そう言って微笑む亜莉亜の握る斬魄刀からは、生々しい鮮血が滴り落ちていた。
砕「神影、亜莉亜……だと!?」
前に立ち隠密機動を指揮していた砕蜂が、真っ先に声を上げた。
その隣に、何者かが舞い降りた。
冬「おい、砕蜂!これは一体どういう状況だ!」
騒ぎを聞きつけた隊長格が、続々と姿を現す。
彼らが何かを言っている。
けれどその声はどうもぼやけていて、耳に入ってこない。
俺の全ての神経は、宙に浮きこちらを見ている亜莉亜に集中している。
そのとき、ぐいと肩をつかまれた。
砕蜂が、険しい表情で俺を見ていた。
砕「お前、襲撃者の正体が神影亜莉亜だと知っていて、我々に隠していたな!それが、護廷十三隊にどれだけの不利をもたらしたか、どれだけの犠牲者を出したか、分かっているのか!?」
辺りがしんと静まって、俺に視線が集まるのを感じた。
その目が、俺が憎いと、死者が増えたのは俺のせいだと、俺を責めている。
なぜ亜莉亜が犯人だと報告しなかったのか、そんな声が聞こえてくるようで。
それ以前に、あんた達が亜莉亜にした仕打ちは忘れてしまったのか?
亜莉亜がとれだけつらい思いをしただろうか、まだ分からないのか?
胸が苦しくて、目が回って、吐きそうになった。
砕蜂が俺の肩を強く揺らして、返事を促した。
その衝撃が、俺を壊してしまった。
砕「おい、我妻!聞いているのか!」
拓「ふざけるな」
自分でも驚くほど、冷酷な声だった。
そんな風に感じる自分は、既に心の奥底に落ちてしまって、今の自分を操るのは、憎悪という感情に呑まれた“化け物”だった。
砕「ふざけているのはお前」
拓「ふざけるなぁぁあ!!!」
心が身体の中で煮えたぎっている。
冬「おい、我妻!落ち着け!」
言葉を失っている砕蜂と、怒り狂う俺との間に、冬獅郎が入る。
拓「落ち着け……?そうだよな、あんたらは落ち着いてるよな!亜莉亜を裏切っても、澄まし顔で、平然と生きて!」
冬「ッ!?」
冬獅郎が目を見開いて、すごく辛そうに目をそらす。
それさえも、怒りになってしまう。
拓「俺は平然となんてしてられなかったよ!誰よりも亜莉亜が心配だったから!裏切られて、亜莉亜がどうなってしまうか、心配で心配でろくに眠れた日なんて、一度もなかった!本当なら、あんたら全員殺してやりたいよ!──裏切り者なんだから。」
雷神に手がのびて、気がつけば銀色の刃が月の光を浴びて爛々と輝いている。
それを受けてか、死神たちの間で誰かが残魄刀を抜いた。
それが朽木白哉だと分かるのに、それほどの時間はいらなかった。
俺が彼を睨めば、彼の前まで道が開けた。
恐れた死神たちが、脇に避けたと言った方が正しいかもしれない。
白「兄は何か勘違いしているようだが、刀を握り、そのような言動をとる以上、護廷十三隊の規律を乱す者として
“斬らねば”ならぬ。それでも、刀を下ろさぬか。」
ゆっくりと歩み寄る白哉の足は、俺の数メートル手前で止まった。
拓「はっ!本気で言ってる?あんたら瀞霊廷の阿呆共は、俺のことを勘違いしてるよ。俺はそんなに雑魚の命を大切にしないし、亜莉亜ほど優しくもない。邪魔なら容赦なく殺すし、相手によって手加減してあげたりしないよ?現に俺は自分の母親を殺したよ。もちろん、邪魔だったからね。それだけの理由だ!」
死神たちが息を飲む音が聞こえた。
狂ってる、恐ろしい、そう誰かが呟いた。
否定はしない。
けれど、狂ってるのは俺だけじゃないはずだ。
「拓斗君、君は本当にそんな人間かい?」
声の元に目をやれば、京楽が悲しそうに見ていた。
その後ろには、浮竹や卯ノ花の姿もあった。
拓「京楽──分かったような事を言わないでよ。あんたも同罪なんだけど。」
京「拓斗君、僕の話を聞いて。君は知らなかったようだけど、僕らは亜莉亜ちゃんが逃げられるように、できる限りの時間稼ぎをした。その案に反対する隊長格は、誰1人いなかったんだ。その意味が分かるかい?」
だから、そんな事を言うなと、戻ってこいと、微笑んで──そんなの、馬鹿みたいだ。
拓「ははっ、笑わせないでよ。これ以上俺を怒らせるな、京楽春水。」
京楽がひどく顔を歪ませている。
悲しい?そんなこと言う権利はないよね。
拓「まぁ、安心しなよ。俺は君ら瀞霊廷の連中に興味ないから。せっかくお偉い隊長格様方に集まってもらっておいて申し訳ないんだけど、君らはどいててくれる?」
突然巨大な光の柱が立ち、弾けるような音と共に広がった。
大勢の死神が斬魄刀を向けて”襲撃者”に集中している中。
亜莉亜はフードを取り、その姿を夜に晒した。
『待ちくたびれたぞ、拓斗。ちゃんと準備しておけよ……言っただろ?”明日の夜迎えに行く”と。』
そう言って微笑む亜莉亜の握る斬魄刀からは、生々しい鮮血が滴り落ちていた。
砕「神影、亜莉亜……だと!?」
前に立ち隠密機動を指揮していた砕蜂が、真っ先に声を上げた。
その隣に、何者かが舞い降りた。
冬「おい、砕蜂!これは一体どういう状況だ!」
騒ぎを聞きつけた隊長格が、続々と姿を現す。
彼らが何かを言っている。
けれどその声はどうもぼやけていて、耳に入ってこない。
俺の全ての神経は、宙に浮きこちらを見ている亜莉亜に集中している。
そのとき、ぐいと肩をつかまれた。
砕蜂が、険しい表情で俺を見ていた。
砕「お前、襲撃者の正体が神影亜莉亜だと知っていて、我々に隠していたな!それが、護廷十三隊にどれだけの不利をもたらしたか、どれだけの犠牲者を出したか、分かっているのか!?」
辺りがしんと静まって、俺に視線が集まるのを感じた。
その目が、俺が憎いと、死者が増えたのは俺のせいだと、俺を責めている。
なぜ亜莉亜が犯人だと報告しなかったのか、そんな声が聞こえてくるようで。
それ以前に、あんた達が亜莉亜にした仕打ちは忘れてしまったのか?
亜莉亜がとれだけつらい思いをしただろうか、まだ分からないのか?
胸が苦しくて、目が回って、吐きそうになった。
砕蜂が俺の肩を強く揺らして、返事を促した。
その衝撃が、俺を壊してしまった。
砕「おい、我妻!聞いているのか!」
拓「ふざけるな」
自分でも驚くほど、冷酷な声だった。
そんな風に感じる自分は、既に心の奥底に落ちてしまって、今の自分を操るのは、憎悪という感情に呑まれた“化け物”だった。
砕「ふざけているのはお前」
拓「ふざけるなぁぁあ!!!」
心が身体の中で煮えたぎっている。
冬「おい、我妻!落ち着け!」
言葉を失っている砕蜂と、怒り狂う俺との間に、冬獅郎が入る。
拓「落ち着け……?そうだよな、あんたらは落ち着いてるよな!亜莉亜を裏切っても、澄まし顔で、平然と生きて!」
冬「ッ!?」
冬獅郎が目を見開いて、すごく辛そうに目をそらす。
それさえも、怒りになってしまう。
拓「俺は平然となんてしてられなかったよ!誰よりも亜莉亜が心配だったから!裏切られて、亜莉亜がどうなってしまうか、心配で心配でろくに眠れた日なんて、一度もなかった!本当なら、あんたら全員殺してやりたいよ!──裏切り者なんだから。」
雷神に手がのびて、気がつけば銀色の刃が月の光を浴びて爛々と輝いている。
それを受けてか、死神たちの間で誰かが残魄刀を抜いた。
それが朽木白哉だと分かるのに、それほどの時間はいらなかった。
俺が彼を睨めば、彼の前まで道が開けた。
恐れた死神たちが、脇に避けたと言った方が正しいかもしれない。
白「兄は何か勘違いしているようだが、刀を握り、そのような言動をとる以上、護廷十三隊の規律を乱す者として
“斬らねば”ならぬ。それでも、刀を下ろさぬか。」
ゆっくりと歩み寄る白哉の足は、俺の数メートル手前で止まった。
拓「はっ!本気で言ってる?あんたら瀞霊廷の阿呆共は、俺のことを勘違いしてるよ。俺はそんなに雑魚の命を大切にしないし、亜莉亜ほど優しくもない。邪魔なら容赦なく殺すし、相手によって手加減してあげたりしないよ?現に俺は自分の母親を殺したよ。もちろん、邪魔だったからね。それだけの理由だ!」
死神たちが息を飲む音が聞こえた。
狂ってる、恐ろしい、そう誰かが呟いた。
否定はしない。
けれど、狂ってるのは俺だけじゃないはずだ。
「拓斗君、君は本当にそんな人間かい?」
声の元に目をやれば、京楽が悲しそうに見ていた。
その後ろには、浮竹や卯ノ花の姿もあった。
拓「京楽──分かったような事を言わないでよ。あんたも同罪なんだけど。」
京「拓斗君、僕の話を聞いて。君は知らなかったようだけど、僕らは亜莉亜ちゃんが逃げられるように、できる限りの時間稼ぎをした。その案に反対する隊長格は、誰1人いなかったんだ。その意味が分かるかい?」
だから、そんな事を言うなと、戻ってこいと、微笑んで──そんなの、馬鹿みたいだ。
拓「ははっ、笑わせないでよ。これ以上俺を怒らせるな、京楽春水。」
京楽がひどく顔を歪ませている。
悲しい?そんなこと言う権利はないよね。
拓「まぁ、安心しなよ。俺は君ら瀞霊廷の連中に興味ないから。せっかくお偉い隊長格様方に集まってもらっておいて申し訳ないんだけど、君らはどいててくれる?」
突然巨大な光の柱が立ち、弾けるような音と共に広がった。