第十八話 ー始動ー
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七「あら、二人とも、こんなところで何をしているんですか?」
まさか、早速サボっているのではないでしょうね?
そんな無言の圧力をかけながら、七緒が現れた。
その後には、観念したようにとぼとぼと歩く京楽の姿が。
京「ん?」
刹羅たちに気付いた京楽が首をかしげる。
京「こんな子たち、うちの隊にいたかなぁ…?」
七「今日から配属になった、例の子たちですよ。」
サラリと七緒が説明する。
京楽はとたんに笑顔になり、刹羅たちの前へ進み出る。
京「おぉ、君たちが例の新入隊員か。なかなかいい子たちじゃないの。」
笑いながらもじっくりと品定めするかのように刹羅たちを見る京楽の姿に、刹羅は正体がばれまいかと身を硬くする。
『牙条刹羅です。よろしくお願いします。』
瑚「九河原瑚絽音と申しますです。よ、よろしくお願いします!」
京楽の視線を避けようと刹羅が頭を下げる。
それを見て、京楽は慈しむかのように温かい目を二人に向けた。
京「こちらこそ、宜しくね。僕がこんなんだし、君たちには期待させてもらうよ~」
七「京楽隊長も、もう少し真面目に仕事をしてくださればいいんですけどね。」
京「七緒ちゃんのケチー」
京楽の冗談を七緒は華麗に流し、ポーカーフェイスを保つ。
七「では、何の理由でここにいたのかは分かりませんが、二人とも平常業務に戻ってください。」
きりっと命令され、刹羅と瑚絽音は大人しく隊舎に戻る。
七「…全く、入隊早々サボりなんて、先が危ぶまれます。さあ、京楽隊長も隊舎に戻りますよ。」
そう言ってさっさと歩き出そうとする七緒を、京楽がそっと呼び止めた。
無表情で振り向く七緒。
京楽は何かを言おうとして、顔をしかめ、言葉を飲み込んだ。
そして頭を掻き、静かに口を開いた。
京「七緒ちゃん……あの子たちに、良くしてやってあげてね。」
しばらくの沈黙。
七「何故、改まって言う必要があるんですか?」
七緒がいぶかしげに尋ねる。
京楽は困ったように笑うと、宙に目を泳がせた。
京「まぁ、あの、最近は物騒な事件もあるし、零番隊のこともあるし……彼らは実力のある子たちだから、先のために色々なことを知っておいた方がいいと――そう思ってね。」
七「あぁ、そういうことでしたか。分かりました。気を配ります。」
京「頼むよ。」
京楽はそう言うと、嬉しいような、切ないような、複雑な表情をして、七緒よりも先に隊舎に戻っていった。
七緒は京楽が大人しく隊舎に帰ったことに驚きを隠せず、しばらくの間首をかしげていた。
「拓斗様、いい加減になさいませ!」
縁側に寝転がって空を見ているだけの拓斗に向かって叫ぶ。
しかし拓斗はぴくりとも反応せず、文月は深くため息をついた。
文「拓斗様…何か悩み事があるのでしたら、どうかこの文月めにお話ください。私は拓斗様が小さいころからずっと拓斗様のお側におりました。拓斗様のことは誰よりも理解していると信じております!」
力説する文月をよそに、拓斗は文月がいる方とは反対方向に寝返りを打った。
まさか、早速サボっているのではないでしょうね?
そんな無言の圧力をかけながら、七緒が現れた。
その後には、観念したようにとぼとぼと歩く京楽の姿が。
京「ん?」
刹羅たちに気付いた京楽が首をかしげる。
京「こんな子たち、うちの隊にいたかなぁ…?」
七「今日から配属になった、例の子たちですよ。」
サラリと七緒が説明する。
京楽はとたんに笑顔になり、刹羅たちの前へ進み出る。
京「おぉ、君たちが例の新入隊員か。なかなかいい子たちじゃないの。」
笑いながらもじっくりと品定めするかのように刹羅たちを見る京楽の姿に、刹羅は正体がばれまいかと身を硬くする。
『牙条刹羅です。よろしくお願いします。』
瑚「九河原瑚絽音と申しますです。よ、よろしくお願いします!」
京楽の視線を避けようと刹羅が頭を下げる。
それを見て、京楽は慈しむかのように温かい目を二人に向けた。
京「こちらこそ、宜しくね。僕がこんなんだし、君たちには期待させてもらうよ~」
七「京楽隊長も、もう少し真面目に仕事をしてくださればいいんですけどね。」
京「七緒ちゃんのケチー」
京楽の冗談を七緒は華麗に流し、ポーカーフェイスを保つ。
七「では、何の理由でここにいたのかは分かりませんが、二人とも平常業務に戻ってください。」
きりっと命令され、刹羅と瑚絽音は大人しく隊舎に戻る。
七「…全く、入隊早々サボりなんて、先が危ぶまれます。さあ、京楽隊長も隊舎に戻りますよ。」
そう言ってさっさと歩き出そうとする七緒を、京楽がそっと呼び止めた。
無表情で振り向く七緒。
京楽は何かを言おうとして、顔をしかめ、言葉を飲み込んだ。
そして頭を掻き、静かに口を開いた。
京「七緒ちゃん……あの子たちに、良くしてやってあげてね。」
しばらくの沈黙。
七「何故、改まって言う必要があるんですか?」
七緒がいぶかしげに尋ねる。
京楽は困ったように笑うと、宙に目を泳がせた。
京「まぁ、あの、最近は物騒な事件もあるし、零番隊のこともあるし……彼らは実力のある子たちだから、先のために色々なことを知っておいた方がいいと――そう思ってね。」
七「あぁ、そういうことでしたか。分かりました。気を配ります。」
京「頼むよ。」
京楽はそう言うと、嬉しいような、切ないような、複雑な表情をして、七緒よりも先に隊舎に戻っていった。
七緒は京楽が大人しく隊舎に帰ったことに驚きを隠せず、しばらくの間首をかしげていた。
「拓斗様、いい加減になさいませ!」
縁側に寝転がって空を見ているだけの拓斗に向かって叫ぶ。
しかし拓斗はぴくりとも反応せず、文月は深くため息をついた。
文「拓斗様…何か悩み事があるのでしたら、どうかこの文月めにお話ください。私は拓斗様が小さいころからずっと拓斗様のお側におりました。拓斗様のことは誰よりも理解していると信じております!」
力説する文月をよそに、拓斗は文月がいる方とは反対方向に寝返りを打った。