第十八話 ー始動ー
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『ちょっと…失礼します』
零番隊の現状を聞いた刹羅は女性隊士たちに断りを入れると、静かに席を立った。
幸い、彼女たちは噂話や隊長格の評判についての話に夢中で、誰も刹羅の行動を怪しまない。
刹羅は人目に付かない隊舎の裏に来ると、隊舎の外壁に体を委ね、苦しげに息をついた。
──まさかとは思ったが、こんな事になっているとは。
あいつらなら大丈夫、そう信じていたが、確かにどこか心配でもあった。
拓斗なんか、飄々としているようで、案外、考え事や悩みなんかを溜め込んでしまうところがある。
杏樹だって、真面目で気の強いしっかり者に見えて、責任感が強すぎるから、全部抱え込んでしまうかもしれない。
龍だって、他の奴らだってそう。
それぞれが弱さを抱えてる。
私が支えてあげられないせいで……
亜莉亜は唇をキュッと噛んだ。
『何とかしてやりたいのに……』
声にならない声でつぶやく。
それに、例の死神大量虐殺についても手を打たなければいけない。
零番隊と十番隊で調査しているのにも関わらず、なかなか犯人への手がかりがつかめない。
そうなると、犯人は只者じゃないはずだ。
何か……何か、方法はないのか?
瑚「亜莉亜…?」
『ッ!』
気がつくと、瑚絽音が心配そうに顔を覗き込んでいる。
『お前──』
瑚「亜莉亜の様子がおかしかったので、間合いをみて瑚絽音も出てきたです!」
屈託のない笑みを見せる瑚絽音を見て、肩が少し軽くなる。
『そうか……ありがとうな。』
くしゃくしゃと瑚絽音の頭を撫でれば、瑚絽音は少し困ったような顔になる。
瑚「誰かに見られたら、変な風に思われちゃうですよ…?」
『ははっ…そうだな。これからは気をつけよう。』
亜莉亜はふわりと笑った。
瑚「…亜莉亜、大丈夫なのですか?」
『……零番隊がな、大変らしいんだ。』
表情を曇らせれば、瑚絽音も浮かない顔をする。
瑚「亜莉亜はまだ瀞霊廷のお尋ね者なのですか?」
『そうだ。だから、簡単に動けない。』
瑚「……」
『それに、死神殺しについても放っておくわけにはいかない。お前も聞いたろ?』
瑚「はい、なのです。」
『せめて、もう少しましな情報が得られればな──』
亜莉亜は空を見上げ、眉を寄せた。
零番隊の現状を聞いた刹羅は女性隊士たちに断りを入れると、静かに席を立った。
幸い、彼女たちは噂話や隊長格の評判についての話に夢中で、誰も刹羅の行動を怪しまない。
刹羅は人目に付かない隊舎の裏に来ると、隊舎の外壁に体を委ね、苦しげに息をついた。
──まさかとは思ったが、こんな事になっているとは。
あいつらなら大丈夫、そう信じていたが、確かにどこか心配でもあった。
拓斗なんか、飄々としているようで、案外、考え事や悩みなんかを溜め込んでしまうところがある。
杏樹だって、真面目で気の強いしっかり者に見えて、責任感が強すぎるから、全部抱え込んでしまうかもしれない。
龍だって、他の奴らだってそう。
それぞれが弱さを抱えてる。
私が支えてあげられないせいで……
亜莉亜は唇をキュッと噛んだ。
『何とかしてやりたいのに……』
声にならない声でつぶやく。
それに、例の死神大量虐殺についても手を打たなければいけない。
零番隊と十番隊で調査しているのにも関わらず、なかなか犯人への手がかりがつかめない。
そうなると、犯人は只者じゃないはずだ。
何か……何か、方法はないのか?
瑚「亜莉亜…?」
『ッ!』
気がつくと、瑚絽音が心配そうに顔を覗き込んでいる。
『お前──』
瑚「亜莉亜の様子がおかしかったので、間合いをみて瑚絽音も出てきたです!」
屈託のない笑みを見せる瑚絽音を見て、肩が少し軽くなる。
『そうか……ありがとうな。』
くしゃくしゃと瑚絽音の頭を撫でれば、瑚絽音は少し困ったような顔になる。
瑚「誰かに見られたら、変な風に思われちゃうですよ…?」
『ははっ…そうだな。これからは気をつけよう。』
亜莉亜はふわりと笑った。
瑚「…亜莉亜、大丈夫なのですか?」
『……零番隊がな、大変らしいんだ。』
表情を曇らせれば、瑚絽音も浮かない顔をする。
瑚「亜莉亜はまだ瀞霊廷のお尋ね者なのですか?」
『そうだ。だから、簡単に動けない。』
瑚「……」
『それに、死神殺しについても放っておくわけにはいかない。お前も聞いたろ?』
瑚「はい、なのです。」
『せめて、もう少しましな情報が得られればな──』
亜莉亜は空を見上げ、眉を寄せた。