第十七話 ー大虚ー
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真琴に呼び止められ、瑚絽音の手を引きながら修練場を出ようとしていた刹羅は、顔だけを真琴たちに向け、冷えきった声で言った。
『そうやって、安全なところに隠れるのか。』
山「何を言っている…の」
小刻みに震える頼りない声。
青白い顔の真琴をちらりと見ると、刹羅は深く息を吐き出した。
『がっかりです、先生。』
山「あ、あなただって怖いでしょう?大虚なのよ!? 普通の教員が相手できるようなものじゃ…」
『──問題は、倒せるかどうか、無傷で帰れるかじゃない。』
山「!」
真琴の目が、大きく開かれる。
『護りたいか、殺したいか。その気持ちだ…!』
そうはっきりと告げ、刹羅は瑚絽音と共に姿を消した。
静まり返る修練場の中、藤山は一人、優しげに微笑んだ。
ル「すばしっこい方ですね!」
ルシファーの振り下ろした細い残魄刀が、ヒュッと音を立て空気を切った。
その鋭い視線の先には、けらけらと笑う少年の姿がある。
「おにーさんにボクが捕まえられるの?ケケケッ!」
ル「年長者の言うことは大人しく聞くべきですよ、大虚。私はこのようなことにあまり時間を奪われたくない。」
ルシファーは静かに呟くと、残魄刀を構え直した。
「そんなこと言っちゃってさー、本当にボクを倒す気あるの?さっきから全然当たってないんだけど!あはっ、弱いんだね、おにーさん!」
破面とみられる少年は、馬鹿にするように笑うと、ぴょんぴょんと飛び跳ね、そこらで動けなくなっている生徒たちを手当たり次第に攻撃した。
生徒たちは悲鳴を上げながら逃げ惑う。
「あーあ、何だかつまらないなぁ…みんな弱くて、手応えが無いや。そうだ──もう本気だして、さっさと指令を終わらせちゃおうかな!」
破面の少年は、そう冷酷に告げると、ニヤリと笑い、ルシファーを目を向けた。
「ね、どう?楽しそうじゃない?おにーさん!」
「あぁ、楽しそうだな、皆殺しするのは。──もちろん俺も入るんだろう?」
「!?」
突然現れた中性的な声に破面の少年は驚いたようだったが、すぐに楽しそうに笑い、言った。
「今度はそっちのおにーさんが遊んでくれるんだね。ケケケッ!楽しくなってきたよう!!格好いいおにーさんを──ぐちゃぐちゃに切り刻んでやる。」
少年の声のトーンがどっと低くなり、纏う霊圧もおぞましいものに変化する。
刹那、その姿は消えた。
刹羅は瞬時に瑚絽音を背中に隠し、刀を抜く。
──キィィン!!
甲高い音が辺りを貫き、時間が止まったかのように誰もが目を見張った。
…刹羅は、破面の一撃を涼しい表情で受け止めていた。
ヒュッ!
刹羅は迷いのない手つきで破面の刀を払うと、そのままの勢いで素早く刀を振るう。
「くっ!」
破面の少年は、すれすれで刹羅の攻撃をかわすと、後ろに数歩よろけて、止まった。
『そうやって、安全なところに隠れるのか。』
山「何を言っている…の」
小刻みに震える頼りない声。
青白い顔の真琴をちらりと見ると、刹羅は深く息を吐き出した。
『がっかりです、先生。』
山「あ、あなただって怖いでしょう?大虚なのよ!? 普通の教員が相手できるようなものじゃ…」
『──問題は、倒せるかどうか、無傷で帰れるかじゃない。』
山「!」
真琴の目が、大きく開かれる。
『護りたいか、殺したいか。その気持ちだ…!』
そうはっきりと告げ、刹羅は瑚絽音と共に姿を消した。
静まり返る修練場の中、藤山は一人、優しげに微笑んだ。
ル「すばしっこい方ですね!」
ルシファーの振り下ろした細い残魄刀が、ヒュッと音を立て空気を切った。
その鋭い視線の先には、けらけらと笑う少年の姿がある。
「おにーさんにボクが捕まえられるの?ケケケッ!」
ル「年長者の言うことは大人しく聞くべきですよ、大虚。私はこのようなことにあまり時間を奪われたくない。」
ルシファーは静かに呟くと、残魄刀を構え直した。
「そんなこと言っちゃってさー、本当にボクを倒す気あるの?さっきから全然当たってないんだけど!あはっ、弱いんだね、おにーさん!」
破面とみられる少年は、馬鹿にするように笑うと、ぴょんぴょんと飛び跳ね、そこらで動けなくなっている生徒たちを手当たり次第に攻撃した。
生徒たちは悲鳴を上げながら逃げ惑う。
「あーあ、何だかつまらないなぁ…みんな弱くて、手応えが無いや。そうだ──もう本気だして、さっさと指令を終わらせちゃおうかな!」
破面の少年は、そう冷酷に告げると、ニヤリと笑い、ルシファーを目を向けた。
「ね、どう?楽しそうじゃない?おにーさん!」
「あぁ、楽しそうだな、皆殺しするのは。──もちろん俺も入るんだろう?」
「!?」
突然現れた中性的な声に破面の少年は驚いたようだったが、すぐに楽しそうに笑い、言った。
「今度はそっちのおにーさんが遊んでくれるんだね。ケケケッ!楽しくなってきたよう!!格好いいおにーさんを──ぐちゃぐちゃに切り刻んでやる。」
少年の声のトーンがどっと低くなり、纏う霊圧もおぞましいものに変化する。
刹那、その姿は消えた。
刹羅は瞬時に瑚絽音を背中に隠し、刀を抜く。
──キィィン!!
甲高い音が辺りを貫き、時間が止まったかのように誰もが目を見張った。
…刹羅は、破面の一撃を涼しい表情で受け止めていた。
ヒュッ!
刹羅は迷いのない手つきで破面の刀を払うと、そのままの勢いで素早く刀を振るう。
「くっ!」
破面の少年は、すれすれで刹羅の攻撃をかわすと、後ろに数歩よろけて、止まった。