第二十九話 ー命令ー
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静寂の中、亜莉亜は精一杯の力をこめ地を蹴った。
強大な霊圧を、すべて闇鬼に纏わせる。
亜莉亜の刀が乃雅の刀に触れたその瞬間。
ドカァァン!!!
轟音とともに、地面が砕け、砂ぼこりが巻き上がった。
外部からは結界の中が一切見えない。
拓「亜莉亜…!」
杏「隊長…」
零の席官たちが心配そうに見守る中に、徐々に砂埃が晴れていく。
方膝を付く亜莉亜と、立っている乃雅。
お互いに背を向けている二人の顔は見えず、勝敗は分からない。
緊張がはしる。
そのとき、乃雅が静かに口を開いた。
乃「完敗、だな。」
フラりと乃雅の体が揺れる。
ゆっくりと倒れていく乃雅を、亜莉亜は横目で見ていた。
結界が解かれ、死神たちの声が直接聞こえるようになる。
勝利に歓声を上げる死神たちに、亜莉亜は目を伏せる。
ふと肩に温かい手が添えられ、亜莉亜は振り返った。
『拓斗』
拓「亜莉亜、良かった。」
微笑む拓斗に、亜莉亜の表情も自然と緩む。
杏「隊長!ご無事で何よりです。」
龍「隊長、お疲れッス!」
涙ぐむ杏樹と、軽快に笑う龍。
魅「やっぱり隊長は隊長ね!」
怜「…あぁ。」
はしゃぐ魅月と、優しい目をしている怜。
江「貴女は負けるわけないと思っていましたわ。………決して心配なんてしてませんでしたから!」
華「隊長、流石です!」
そ「隊長、お疲れさーまっ!」
顔を赤らめる江恋と、目を輝かせる華恋、そして、にっこりと微笑むそら。
『お前たち──』
改めて感じた仲間の温かさにふと目頭が熱くなり、慌ててそれを抑えた。
『そういや、他の奴等はどうしたんだ?』
気になっていたことを訊ねる。
というのは、先程から、零番隊の平隊士たちの姿が見えないのだ。
そ「どっか行っちゃったよ。」
不機嫌そうにそらが答える。
拓「どっか行っちゃった──って、どういう事?」
江「そのままの意味ですわ。虚を全滅させてから、一度も姿を見ていませんの。まぁ、役立たずでしたから、気にすることもないでしょうがね。」
江恋の言葉に、亜莉亜は黙りこむ。
『霊圧、まだ残ってる奴。』
唐突に亜莉亜は呼び掛ける。
強大な霊圧を、すべて闇鬼に纏わせる。
亜莉亜の刀が乃雅の刀に触れたその瞬間。
ドカァァン!!!
轟音とともに、地面が砕け、砂ぼこりが巻き上がった。
外部からは結界の中が一切見えない。
拓「亜莉亜…!」
杏「隊長…」
零の席官たちが心配そうに見守る中に、徐々に砂埃が晴れていく。
方膝を付く亜莉亜と、立っている乃雅。
お互いに背を向けている二人の顔は見えず、勝敗は分からない。
緊張がはしる。
そのとき、乃雅が静かに口を開いた。
乃「完敗、だな。」
フラりと乃雅の体が揺れる。
ゆっくりと倒れていく乃雅を、亜莉亜は横目で見ていた。
結界が解かれ、死神たちの声が直接聞こえるようになる。
勝利に歓声を上げる死神たちに、亜莉亜は目を伏せる。
ふと肩に温かい手が添えられ、亜莉亜は振り返った。
『拓斗』
拓「亜莉亜、良かった。」
微笑む拓斗に、亜莉亜の表情も自然と緩む。
杏「隊長!ご無事で何よりです。」
龍「隊長、お疲れッス!」
涙ぐむ杏樹と、軽快に笑う龍。
魅「やっぱり隊長は隊長ね!」
怜「…あぁ。」
はしゃぐ魅月と、優しい目をしている怜。
江「貴女は負けるわけないと思っていましたわ。………決して心配なんてしてませんでしたから!」
華「隊長、流石です!」
そ「隊長、お疲れさーまっ!」
顔を赤らめる江恋と、目を輝かせる華恋、そして、にっこりと微笑むそら。
『お前たち──』
改めて感じた仲間の温かさにふと目頭が熱くなり、慌ててそれを抑えた。
『そういや、他の奴等はどうしたんだ?』
気になっていたことを訊ねる。
というのは、先程から、零番隊の平隊士たちの姿が見えないのだ。
そ「どっか行っちゃったよ。」
不機嫌そうにそらが答える。
拓「どっか行っちゃった──って、どういう事?」
江「そのままの意味ですわ。虚を全滅させてから、一度も姿を見ていませんの。まぁ、役立たずでしたから、気にすることもないでしょうがね。」
江恋の言葉に、亜莉亜は黙りこむ。
『霊圧、まだ残ってる奴。』
唐突に亜莉亜は呼び掛ける。