第二十八話 ー霊王ー
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乃「千年前、俺は王属特務隊長だった。ま、今で言えば零番隊隊長だ。王族の命に従って真面目に活動してた。たが俺は、あんたみたいに恵まれてはいなかった。」
乃雅は悲しげに目を伏せた。
乃「孤独だった。俺は常に独りだった。その頃、王属特務に俺以外の隊員はいなかった。だから俺は、自分と同等の力を持つ奴を見たことがなかったんだ。力がありすぎるってのも問題だよな。本気で分かり合える友を作れなかった。」
『…』
亜莉亜は静かに乃雅の言葉を聞いている。
乃「だがな、俺が尸魂界に反旗をひるがえしたきっかけは、その事じゃない。」
乃雅の表情が厳しくなる。
乃「神影亜莉亜。なぜ霊王が、王属特務を作ったか、知ってるか。」
『実力のある者を手元に置き、自分達の手駒にするため。そうだろ?』
少しの揺るぎもなく亜莉亜は答える。
乃「違う。」
亜莉亜の言葉を真っ向から否定する乃雅。
亜莉亜の表情が歪む。
『だったら、どういう事だ。』
乃「王属特務の本当の意味。それは、王族への脅威となりうる実力者たちを監視し、使える者と使えない者に選別することだ。」
『!?』
亜莉亜は目を見開く。
乃「使えるとみられた奴は、そのまま霊王の元に奴隷のように仕えさせられ、使えないとみられた奴は、時を待って処分──つまり、殺される。」
『そんな事…!』
あるわけがない。
そう自分に言い聞かせる。
乃「信じられないだろ?だがな、これは事実だ。俺はその事と、俺自身が"使えない"方に分類されていたことを知った。だからなぁ、俺は反逆したんだよ!霊王の首を取るために!!」
狂気で満ちた声色で、乃雅は叫んだ。
乃「俺らは確かに強大な力を持つ!だがその前に、俺らは一つひとつの魂魄!!何故虫けらの扱いを受けなければいけない!何故自由に生きることを許してもらえない!!──なぁ、あんたもそう思うだろ?」
『……』
亜莉亜は何も答えない。
乃「俺は戦った。ありったけの力で。だがな、いくら負け知らずの俺だとはいえ、一人で護廷を相手するには限界があった。そう、だから俺は、自らを封じたんだ。王族なんかの手で裁かれるよりはマシだと思ったから。まぁ、一種の賭けでもあったさ。封印をした後で奴等に見つかれば、何の抵抗もできずに殺されちまう可能性だってある。しかし奴等はこれ幸いに、俺を放置した。ハッ、どれだけ俺にとって都合が良かったことか。」
ニヤリと乃雅が笑う。
乃雅は悲しげに目を伏せた。
乃「孤独だった。俺は常に独りだった。その頃、王属特務に俺以外の隊員はいなかった。だから俺は、自分と同等の力を持つ奴を見たことがなかったんだ。力がありすぎるってのも問題だよな。本気で分かり合える友を作れなかった。」
『…』
亜莉亜は静かに乃雅の言葉を聞いている。
乃「だがな、俺が尸魂界に反旗をひるがえしたきっかけは、その事じゃない。」
乃雅の表情が厳しくなる。
乃「神影亜莉亜。なぜ霊王が、王属特務を作ったか、知ってるか。」
『実力のある者を手元に置き、自分達の手駒にするため。そうだろ?』
少しの揺るぎもなく亜莉亜は答える。
乃「違う。」
亜莉亜の言葉を真っ向から否定する乃雅。
亜莉亜の表情が歪む。
『だったら、どういう事だ。』
乃「王属特務の本当の意味。それは、王族への脅威となりうる実力者たちを監視し、使える者と使えない者に選別することだ。」
『!?』
亜莉亜は目を見開く。
乃「使えるとみられた奴は、そのまま霊王の元に奴隷のように仕えさせられ、使えないとみられた奴は、時を待って処分──つまり、殺される。」
『そんな事…!』
あるわけがない。
そう自分に言い聞かせる。
乃「信じられないだろ?だがな、これは事実だ。俺はその事と、俺自身が"使えない"方に分類されていたことを知った。だからなぁ、俺は反逆したんだよ!霊王の首を取るために!!」
狂気で満ちた声色で、乃雅は叫んだ。
乃「俺らは確かに強大な力を持つ!だがその前に、俺らは一つひとつの魂魄!!何故虫けらの扱いを受けなければいけない!何故自由に生きることを許してもらえない!!──なぁ、あんたもそう思うだろ?」
『……』
亜莉亜は何も答えない。
乃「俺は戦った。ありったけの力で。だがな、いくら負け知らずの俺だとはいえ、一人で護廷を相手するには限界があった。そう、だから俺は、自らを封じたんだ。王族なんかの手で裁かれるよりはマシだと思ったから。まぁ、一種の賭けでもあったさ。封印をした後で奴等に見つかれば、何の抵抗もできずに殺されちまう可能性だってある。しかし奴等はこれ幸いに、俺を放置した。ハッ、どれだけ俺にとって都合が良かったことか。」
ニヤリと乃雅が笑う。