第二十五話 ー結束ー
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『だから、あくまで、もしも、そういうことが起こったとき、心残りがないように、お前たちに話しておきたいことがある。』
そういうこと。
その意味は明確に示されなかったが、隊士たちには予想ができていた。
杏「隊長……」
心配そうに杏樹が呟く。
『何、心配するな。ただ、この機会に今まで言えなかったことを言うだけなんだ。聞いてくれ。』
亜莉亜の言葉に、杏樹は静かに俯いた。
それを見た亜莉亜は、温かい笑みを浮かべ、隊士たちに向き直った。
『この隊が公に晒されるようになって、もう二年になる。王属特務という立場上、私たちは沢山の過ちを犯し、多くの命を刈らざるを得なかった。』
そのせいで魅月や怜は両親を失い、一族から勘当された。
『私は瀞霊廷が嫌いだ。死神である私たちは、結局は王族の操り人形でしかない。こんなこと、酷いと思わないか?私たちは自由であるべきだ。なのに、王族の命令に柔順に従うしかない。もしも逆らえば、命はない。』
亜莉亜は悲しそうに目を伏せた。
『それに、知っている奴もいるかもしれないが、私は霊術院にいた頃、規格外であるが故に罵られ、避けられていた。さらには、髪と目の色でも。そういうことをしていた奴等のほとんどは、貴族出身の奴等だった。分からないんだろう、人の痛みは。』
重い沈黙が隊士たちを包む。
『もちろん、貴族全てが悪い訳じゃない。だが私は、一時期は瀞霊廷を恨んで──いたんだ。』
亜莉亜は一息をつくと、表情を一変し、優しそうな顔をした。
『しかし皮肉なことにも、私は変えられた。瀞霊廷によって。私は、自分達が犯してきた罪の重さを知り、絆の脆さを知り、そして信じることの大切さを知った。』
そういうこと。
その意味は明確に示されなかったが、隊士たちには予想ができていた。
杏「隊長……」
心配そうに杏樹が呟く。
『何、心配するな。ただ、この機会に今まで言えなかったことを言うだけなんだ。聞いてくれ。』
亜莉亜の言葉に、杏樹は静かに俯いた。
それを見た亜莉亜は、温かい笑みを浮かべ、隊士たちに向き直った。
『この隊が公に晒されるようになって、もう二年になる。王属特務という立場上、私たちは沢山の過ちを犯し、多くの命を刈らざるを得なかった。』
そのせいで魅月や怜は両親を失い、一族から勘当された。
『私は瀞霊廷が嫌いだ。死神である私たちは、結局は王族の操り人形でしかない。こんなこと、酷いと思わないか?私たちは自由であるべきだ。なのに、王族の命令に柔順に従うしかない。もしも逆らえば、命はない。』
亜莉亜は悲しそうに目を伏せた。
『それに、知っている奴もいるかもしれないが、私は霊術院にいた頃、規格外であるが故に罵られ、避けられていた。さらには、髪と目の色でも。そういうことをしていた奴等のほとんどは、貴族出身の奴等だった。分からないんだろう、人の痛みは。』
重い沈黙が隊士たちを包む。
『もちろん、貴族全てが悪い訳じゃない。だが私は、一時期は瀞霊廷を恨んで──いたんだ。』
亜莉亜は一息をつくと、表情を一変し、優しそうな顔をした。
『しかし皮肉なことにも、私は変えられた。瀞霊廷によって。私は、自分達が犯してきた罪の重さを知り、絆の脆さを知り、そして信じることの大切さを知った。』