拓「んー。…まあ、知り合いって程度だけどね。」
まさか、あの一兄にこんな知り合いがいたとは。
遊「あれ？お客さんいるの？」
騒ぎを聞き付けた遊子が、玄関に顔を出した。
遊「もしかして、死神さん？」
にこにことしながら、遊子は夏梨の視線の先を見た。
遊子は霊感が無いため、拓斗の姿がわからない。
夏「ま、そんな感じ。」
遊「そっか。とにかく、あがってもらおうよ。死神さん、どうぞこちらに～」
遊子はそう言って、家の中を案内しようと背を向けた。
拓斗は、遊子についていっても大丈夫かと夏梨を見たが、夏梨は無言で頷いたため、そのまま遊子の後を追った。

リビングに向かうと、そこにはソファーに寝転がり、くつろぐ一護の姿が…。
拓斗には気づいていないらしいので、拓斗は少し悪戯をすることにした。
シュッ…
遊子と夏梨には静かにしておくよう言っておいて、拓斗は刀を抜いた。
やがてそれを大きく振り上げると…
ビュッ！！
勢いよく、一護の頭上に下ろした。
一「ギャアッ！！」
ドタンッ
突然の奇襲に驚き、一護はソファーから落ちる。
一「てててて、てめぇ！何すんだっ！危ないじゃねーか！！」
拓「え？いいじゃん。君なら避けるだろうと思ったし。久しぶりだね、黒崎一護。」
拓斗は、挑発的な笑みを浮かべる。
一「あんたは、我妻拓斗だったよな。亜莉亜んとこの副隊長の。」
拓「そ。ちょっと君に話があるんだけど。場所を変えてもいいかな。」
一「分かった。俺の部屋でいいか？」
拓斗は頷いた。

拓「で、そういう訳なんだけど。」
拓斗は、今現在尸魂界で起きていることを全て話した。
一「そんな大変なことになってたなんて。どうして、もっと早くに教えてくれなかったんだよ。浦原さんや夜一さんも、何も言わずに消えちまうし」
拓「あくまでこれは尸魂界で処理するべき問題だから。でも、何も知らせなくたって、君たちは勝手に動くしょ？それなら、君たちがどうするつもりか、把握しておこうと思ってね。」