第十八話 ー危惧ー
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『相変わらずの石頭、だな……』
かすれた声で亜莉亜は答えた。
瞬歩を使い、急いで隊舎に向かっていた二人だったが、丁度反対から来ていたこと、そして着いた時刻が同時だったこと、あまりの焦りようにまわりが見えていなかったことなど、様々な条件が重なり、こうして正面からぶつかってしまったのだ。
そんなことあるのか?
起こってしまったからには、仕方ない。
杏「あの、隊長。大丈夫、ですか?」
『大丈夫……』
亜莉亜は拓斗に支えられ、やっとの事で立ち上がった。
『…ぅ……』
痛みをこらえながらも、状況を把握するため、辺りを見回す亜莉亜。
騒ぎを聞き付けてか、他隊の隊員たちまでもが野次馬に来ている。
ったく、暇なやつらめ。
拓「──行こっか」
私たちは、人目を避けるかのように隊舎に隠れた。
杏「夢、ですか?」
ここは隊首室。
私は、こうなった経緯を杏樹と拓斗に話していた。
ちなみに龍は、執務室で書類をやらされている。
『あぁ。だが、実際分かっているのはその男の容姿のみだ。資料を見るにも、見つけようがなかった。』
私は、頭の上にのせてある氷を、そっと取った。
まだ痛い。
拓「俺は"あのお方"が封印されてるとしたら、何らかの事件があったはずだと思って、我妻にある過去の記録を漁ってみたんだけど──どれが"あのお方"か分からなくって、結局、収穫は無かったよ。」
拓斗はそう言って肩をすくめた。
杏「うーん」
『なぁ、拓斗。』
拓「ん?」
『その、我妻家の記録には、写真は載っているのか?』
私はふと思ったことを聞いた。
拓「載ってるよ。──なるほど、亜莉亜にうちの記録を見てもらえば…」
『もしかすると、"あのお方"が特定できるかもしれないな。』
拓「よし。今から、確認しに行こう。……亜莉亜が大丈夫なら、だけど。」
かすれた声で亜莉亜は答えた。
瞬歩を使い、急いで隊舎に向かっていた二人だったが、丁度反対から来ていたこと、そして着いた時刻が同時だったこと、あまりの焦りようにまわりが見えていなかったことなど、様々な条件が重なり、こうして正面からぶつかってしまったのだ。
そんなことあるのか?
起こってしまったからには、仕方ない。
杏「あの、隊長。大丈夫、ですか?」
『大丈夫……』
亜莉亜は拓斗に支えられ、やっとの事で立ち上がった。
『…ぅ……』
痛みをこらえながらも、状況を把握するため、辺りを見回す亜莉亜。
騒ぎを聞き付けてか、他隊の隊員たちまでもが野次馬に来ている。
ったく、暇なやつらめ。
拓「──行こっか」
私たちは、人目を避けるかのように隊舎に隠れた。
杏「夢、ですか?」
ここは隊首室。
私は、こうなった経緯を杏樹と拓斗に話していた。
ちなみに龍は、執務室で書類をやらされている。
『あぁ。だが、実際分かっているのはその男の容姿のみだ。資料を見るにも、見つけようがなかった。』
私は、頭の上にのせてある氷を、そっと取った。
まだ痛い。
拓「俺は"あのお方"が封印されてるとしたら、何らかの事件があったはずだと思って、我妻にある過去の記録を漁ってみたんだけど──どれが"あのお方"か分からなくって、結局、収穫は無かったよ。」
拓斗はそう言って肩をすくめた。
杏「うーん」
『なぁ、拓斗。』
拓「ん?」
『その、我妻家の記録には、写真は載っているのか?』
私はふと思ったことを聞いた。
拓「載ってるよ。──なるほど、亜莉亜にうちの記録を見てもらえば…」
『もしかすると、"あのお方"が特定できるかもしれないな。』
拓「よし。今から、確認しに行こう。……亜莉亜が大丈夫なら、だけど。」