マ「へへっ…俺を倒してみろよ。」
怜「ッ！？」
江「きゃあっ！」
マンモンが怜と江恋に襲いかかる。
『！』
厳しいな。相手は強欲。比較的馬鹿だとはいえ、速度重視のタイプ。催眠系には不利だ。
魅「お兄様！」
魅月が怜を助けに行こうとするが…
ベルゼ「頂きまぁす！」
背後に現れたベルゼブブが、魅月に手をのばす。
魅「ッ焼き尽くせ、閻魔！」
真っ赤な炎がベルゼブブを包む。
ベルゼ「熱い！！」
魅「その真ん丸な身体、丸焼きにしちゃうんだから！」
消えない炎に、ベルゼブブが悲痛な叫び声をあげる。
それを見たルシファーは、ベルフェゴールに目配せをした。
『何だ…？』
ベルフェゴールが、ベルゼブブにゆっくりと手をかざす。
そのとたん、閻魔の炎がパッと消えた。
『！？』
ルシ「随分驚いているご様子ですね。彼の能力は空間転移なのです。ですから、こんなこともできるのですよ。」
ベルフェゴールが、今度は杏樹の方に、手のひらを向けた。
すると、一瞬にして杏樹を炎が取り囲んだ。
たちまち杏樹の姿が見えなくなる。
そ「三席！」
ルシ「ふふっ…仲間の炎には焼かれる気持ちはいかがです？──おや、助けないのですか？」
ルシファーは勝ち誇った笑みを浮かべるが、一向に動こうとしない亜莉亜や拓斗を見て、眉をひそめた。
『うちの隊員を、甘く見てもらうと困る』
亜莉亜がそう言った途端に、杏樹を包む炎が弾けた。
杏「零式鬼道破道の一、衝」
『ほらな。杏樹、あとの奴等は私と拓斗で抑えるから、華恋とそら連れて、龍を──』
ドカァン！！
『龍！？』
突然、織姫宅から煙が上がり、亜莉亜は声をあげた。
拓「龍の馬鹿ぁ……」
拓斗が呟く。
ルシ「霊圧の急激な上昇による自爆、とでもいいましょうか。レヴィアタンはうまくやったようだ。」