ルシ「──なんとつまらない。レヴィアタン、行きなさい。平和ボケしている彼らに地獄を見せてやりましょう。」
レ「いいわ、了解。」
嫌悪感を露にする声が、温かい空気を突き破った。
『怜、江恋、吉沢をやれるか。』
それぞれの能力を考慮したうえで、亜莉亜は怜と江恋を指名した。
怜「…問題ない。」
江「承知しましたわ。」
『あと、魅月は龍の補佐をしてやってくれ。念には念を、だ。』
魅「分かったわ。」
『そらは黒崎の援護を。』
そ「おっけー！」
的確な指示で隊員たちを割り当てる亜莉亜。
だが、敵がそれを黙って見ている筈もなく…
ルシ「レヴィアタンの邪魔はさせませんよ。──マンモン、サタン、ベルフェゴール、ベルゼブブ。」
シュッ…
ルシファーの声と共に、４つの人影が怜たちの前に現れた。
マ「遅えよ。」
サ「…」
ベルフェ「…眠い。」
ベルゼ「あれ、おいしい？」
その姿を見た魅月が、不快感を露にする。
魅「──不気味ね。まるで、欲の塊みたいじゃない。」
『！』
"欲の塊"
そう聞いて、亜莉亜は何かに気付いたようだった。
『欲の塊──なるほど、もしや貴様らは』
ルシ「今更気付いたのですか？以外と遅かったですね。」
魅「えっ！？ね、どういうことなの？」
魅月は亜莉亜に詰め寄った。
『七つの大罪、聞いたことくらいはあるだろ。この七つの欲望は、人を死に至らしめるとも言う。難しいことは分からないが、今回のことは、まさにその通りなのかもしれない。』
亜莉亜の言葉に、魅月は目を見開く。
拓「つまり、本当にこいつらは欲の塊だってこと？」
拓斗の言葉に亜莉亜は頷く。
『…傲慢のルシファー、嫉妬のレヴィアタン、憤怒のサタン、怠惰のベルフェゴール、強欲のマンモン、暴食のベルゼブブ──そして、色欲のアスモデウス。』
魅「うわぁ……」
ルシ「御名答。ですが、私たちについて理解できたからといえ、あなた方はどうすることもできないのです。少なくとも、私たちが叉夜を手に入れるまでは、ここで大人しく待っていて頂きましょう。」