『何しに来た』
鋭い目線でルシファーを見上げる。
ルシ「分からないのですか？仕方ない。教えてあげましょう。」
『……』
ルシ「計画を実行しに来たのです」
時が止まったかのように、辺りは無音に包まれた。
ルシ「貴女方が知らないところで、私たちの計画は最終段階に入りました。今日で、全ては終わるのですよ。」
『……どういうことだ』
亜莉亜はルシファーを睨み付けた。
ルシ「叉夜の居場所は既に分かっています。」
『！』
ルシ「少し、ゲームをしましょうか。──レヴィアタン、叉夜を連れてきなさい。」
ルシファーがそう言うと、ルシファーの後ろから湖娘が顔を見せた。
レ「…」
『吉沢！お前…！』
湖娘──レヴィアタンは、亜莉亜を無視し、織姫宅へ向かおうとするが…
シュッ
新「湖娘ちゃん！！待ってくれよ！」
新炉が、瞬歩で湖娘の前に回り込んだ。
レ「どいて。」
新「湖娘ちゃんは優しい子だろ？何でこんな…！」
新炉は湖娘にすがり付く。
新炉と同じような声が、零番隊隊員たちの中からも聞こえてくる。
だが湖娘の発する言葉は、彼らの最も恐れるものだった。
レ「…ふっ…ははっ…あんたら、馬鹿じゃない？いつまでたっても、騙されていることに気付かないなんて。」
新「こ…湖娘ちゃん？何言ってるんだよ。嘘だろ？なぁ…」
レ「教えてあげるわ。あんたらが見てきたものはね、ただのお姫様ごっこだったのよ！騙されてくれてありがと、とっても楽しかったわ。馬鹿たちが騒ぐのを見るのが、ねえ。」
湖娘はかん高く笑い声をあげると、斬魄刀を鞘から抜いた。
そして、湖娘の言葉がショックで、動けずにいる新炉に向かって振り上げた。
レ「さよなら、ばいばい、お馬鹿さん。」
ふっと笑うと、湖娘は斬魄刀を勢いよく下ろした。