『その自信がどこから来るのか分からないが。』
拓「さ！着いたことだし、入りますか。」

亜莉亜たちが一番隊の一室に入ると、その場にいた全員が口を閉じた。
視線が集まる。
『妙に静かになったな。』
拓「理由は色々あると思うけどね」
すると、近くにいた冬獅郎と目が合う。
冬「…まだ顔色が良くないようだが、大丈夫か？」
『問題ない。』
京「あれ？亜莉亜ちゃんじゃない。大怪我したって聞いたけど、もう大丈夫なの？」
浮「心配したんだぞ、亜莉亜。もう、心配すぎて現世に行こうかと…ゴホッゴホゴホッ」
『浮竹も京楽も、心配をかけてすまなかった。まあ、怪我っていっても、大したことはなかったし、大丈夫だ。…それに、浮竹は私の心配より、自分の体の心配をしてくれ』
拓「お腹突き通されてて大したことないって…何と言えばいいのやら。」
『拓斗、何か言ったか？』
拓「いーえ？」
山「ぺいっ！これより、新五番隊隊長の就任式を始める。では、入られよ。」
キイッとドアのきしむ音がして、一人の女性が部屋にはいってくる。
魅「華紅彌魅月（カグヤ ミツキ）です。五番隊の隊長を勤めさせていただきます。よろしくお願い致します。」
艶のある真っ黒な髪の毛を揺らし、一礼をするその姿は、誰もが息を飲むほど優雅だった。