『全員そこを動くなよ？──龍ヶ崎江恋、私を怒らせればどうなるか。叩き込んでやる…』
亜莉亜の冷たい声が響き渡る。
江「出来るものならやってみなさい！きゃははははっ」

亜莉亜は挑発をものともせず、静かに愛刀を構える。
『…全ての悪を呑み　地獄の闇へと葬り去れ

──殺れ　闇鬼！』

闇鬼本体が黒々と輝く。
江「なっ、まさか…卍解！？聞いてないわ！」
江恋が驚きの表情を見せる。
一「一体どうなってるんだ」
『残念ながらまだ卍解などではない。第二の始解だとでも言おうか。』
不敵な笑みを浮かべる亜莉亜。
『この始解の特徴は、ターゲットをピンポイントで狙えること。』
ふと闇鬼が江恋の張った糸に触れる。
すると、あっというまに糸全体に黒く濃度の高い霧が広がり、糸自体を侵食する。
江「…そう、面白いものを見せてもらったわ！でもね」
江恋が自分の斬魄刀を握り直し、霊圧を込める。
同時に、糸を侵食していた霧が動きを止める。
『あぁ。お前の斬魄刀の能力は、その糸に触れた全ての物を操ることだろう。そうなれば、力比べだな…！』
江「っぁあああ！」
一気に江恋が力を込め、亜莉亜を圧す。