銀髪の長い髪を緩く二つに束ねた少女は、ふわふわとしたドレスを身に纏い、怪しく微笑んだ。
『……何か訳がありそうだな。その瞳は生まれつきの物ではなさそうだ。』
江「っ…」
そう。江恋の眼は華恋とは違い、地獄を思わせるような暗い緋色をしていたのだ。
『…人工的な何か、か？そう考えるのが妥当だろう。』
江「い…言わないでっ……あ…操れ…糸吊人形（マリオネット） ！！！」
突然、江恋が解号を唱える。それと同時に、辺り一面に細い糸が張り巡らされていく…
『よけろ！』
亜莉亜が咄嗟に叫ぶが…
織「きゃっ！？」
一「井上！！」
後ろから迫ってきていた糸に気づかず、織姫が捕まってしまう。
江「やったあ…一人目ね！」
『井上を放せ！』
江「やぁだ。私の操り人形になってもらうんだから…おいで、井上織姫…」
織「やっ……体が…勝手に…」
必死に抵抗する織姫だが、体は少しずつ江恋の方へ進んでいく。
一「井上！今助ける！」
雨「やめろ！黒崎！！今動けば、井上さんの二の舞になるだけだ！」
一「でも！」
『全員そこを動くなよ？──龍ヶ崎江恋、私を怒らせればどうなるか。叩き込んでやろう』
亜莉亜の冷たい声が響き渡る。
一「亜莉亜？」
江「出来るものならやってみなさい！こいつが死んでもいいならね！きゃははははっ」