『名は？』
「……鈴宮華恋…」
拓「華恋ちゃんか…可愛い名前だね。」
拓斗が微笑みかける。
『…華恋、ここを卒業したら零番隊に来ないか？』
周りで見ていた生徒たちが、その言葉に息を飲む。
『零番隊にはお前の居場所がある。立派な居場所だ。』
拓「零番隊は楽しいところだよ」
『──で、どうだ？』
「……私…本当にそんな凄い隊に入って良いの？」
『隊長である私が許可をしているんだ。異議は認めん』
亜莉亜がそう言って笑みを浮かべると、華恋は嬉しそうな顔をする。
「…ありがとうございます！…卒業したら、よろしくお願いします！！」
『楽しみにしている。』
拓「よし、一人目ゲット！」



こうして一人の隊員を確保した二人は、次の隊員を確保するため剣道場に向かった。
そこでは丁度試合が行われており、二人が来たことによって、あまり騒がれることはなく、ゆっくりと見物をすることができた。

何試合かが終わり、またつぎの試合に入ろうとしたとき、二人の目はある一人の少年に釘付けになった。

「…次、紅そら！……相手は…」
『私がしよう。いいな？』
「なっ…ど、どうぞ…」
拓「強引だなぁ。ま、俺も興味あるけど。」
亜莉亜がそらの相手を引き受けたことで、周りがどよめく。