龍「じゃあ、いくぜ？」
かなり離れたところから、龍が叫ぶ。
『いつでもいいぞ。』
華「あの、何で、あんなに離れる必要があるんですか？」
『ん？ああ、あれは──まあ、見てれば分かるだろう。』
華「は、はい」
華恋が龍の動きを見逃すまいと、集中する。
龍「──流せ！水魔！」
ザバーッ
華「きゃっ…」
『縛道の八一、断空』
見ている二人の横を、激しく水が流れていく。
『龍の斬魄刀、水魔は、見ての通り流水系最強とも言える実力だ。始解だけでも広範囲に影響を及ぼす。私の闇鬼も似たような感じだな。』
華「そ、そうなんですか…」
『龍！もういいぞ』
龍「了～解！」
龍が始解を解くと、さっきまで溢れていた水が、嘘のように消えていった。
『華恋、少しはイメージできたか？』
華「うーんと…何となくですけど、こんな感じなのかなって」
『うん、あとは実践だな。龍、引き続き華恋の指導を頼む。』
龍「りょうかい…」