それを合図に、あちこちから声が上がった。
隊「お願いします！」
隊「隊長、お願いします！」
隊「すみませんでした…」
いつの間にか、隊員たちが一人残らず頭を下げていた。
『──誰も、全員移隊させるなんて言っていないだろう？馬鹿だな。まあ、決意ができたのは良いことだ。これからは、今までよりももっと気を引き締めていけ。以上。──隊員たちはこう言ってますが？』
亜莉亜は勝ち誇った笑みを浮かべながら、魅月を見た。
魅「……失礼しました」
そう言って、魅月は隊舎を後にする。
通りすがりに、亜莉亜の背中に何かを呟いて。

『……あの野郎！』
魅月のいなくなった後の執務室で、亜莉亜が声を上げる。
隊「隊長！？どうかしました？」
『やはり、アイツだったのか！』
拓「ただいま～確信つかめたよ！ってどうかした？」
隊「華紅彌隊長が帰ってから隊長が…」
拓「何かあったね。亜莉亜？」
拓斗が亜莉亜に近づき、話しかける。
拓「確信掴めたけど、亜莉亜も何か言われたみたいだね。教えてよ。」
『……アイツの斬魄刀、炎熱系だと』
拓「！…なるほど。謎が解けたよ。」
『確信が掴めたそうだったな。教えてくれ。』
拓「それがね──」