燃ゆる想い
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「上等じゃあ。少しくらい悪い方が面白いいうもんじゃき」
もうっ───と、あたしは腕組みをする。
だって、あの男は放火魔である。
一くんによると。
「そんなことより、せっかくまたこうしてめぐり会うたんじゃ。
おまんの話を聞かせてくれ。
あれからどうしちょった?
相変わらず男の格好しちょるとこを見ると、まだあの無愛想な男の側におるんかいな?」
(ぎょっ!!)
明らかに土方さんのことを言っている。
ひょっとしたら、遠回しに新選組のことを聞き出そうとしているのだろうか?
「しゃ、しゃあないですやん。あの不愛想なんと兄弟なんやから」
才谷さんは、「おや?」という風に眉を高くあげた。
(う、ウソってバレた?)
確かに、土方さんは男前だし、あたしとは似ても似つかない。
(いやいや、)
この時代、養子養女は珍しい話ではない。
似ていないとツッ込まれたら、そう答えればいい。
すると、才谷さんは感心した顔つきになって言った。
「いやいや、さすがはおまんの兄者。
兄妹、揃いも揃うて飛び切りの美形じゃあ!」
この人の審美眼どうなってんの───そう思っている間にも、
「のう、高杉。そう思うがじゃろう」
よく知りもしない相手を呼び捨てにして自分の考えを押し付けている。