燃ゆる想い
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「もしも~し?」
視線をあげると、坂本龍馬(?)が顔を覗き込んでいた。
思わずあたしは「ブッ」と噴き出す。
(なんちゅう顔や!)
(坂本龍馬って、オモシロイおじさんやったんやな)
「あれから団子は食いに行ったか?」
「いや、…………それが、なかなか機会がなくて」
「そうか、ワシもあれきり顔を出しちょらんからのう」
(────えっ?)
では、あの時のツケは、まだあのまんまなのか。
顔見知りだからと、借金の肩代わりをさせられてはたまらない。
(二度とあの団子屋には行かんとこう)
そう誓った。
高杉は、鋭い目つきでずっとこちらを偵察している。
あたしは声をひそめて才谷さんに訊いた。
「なんで、あんな人と一緒にいはるんです?」
「あんな人ぉ?」
才谷さんは大声でそう言った。
「ちょっと!」
思わず才谷さんの胸倉をつかむ。
無神経なのか頭が悪いのか、にこにこ笑っている。
「あの人、誰か知ったはるんですか?」
にこにこ笑う。
「知らん」
「は?!」
才谷さんは思い切り顔をしかめてあたしを見た。
「これから知り合おう思うて、こうして酒の席をもうけたがじゃ」
「悪い人らしいですよ!」
才谷さんは、驚いたように目をむいてあたしを凝視したあと、盛大に噴き出した。
おかげで、顔に唾がかかった。