燃ゆる想い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
(あかん、あかん、飲みすぎてしまうわ)
帰りはまた一くんと一緒なんだから、おんぶで落とされたりしないように、ちゃんと自分の足で歩いて帰らなくてはならない。
それに、山南さんに食事の介助は必要ない。
だから、あたしは食べることに専念することにした。
山南さんにしても、もしも隣の女性が明里さんなら、二人で話したいことがたくさんあるはずだ。
時々、山南さんのお酌を受けながら、あたしは美味しいお酒とお料理、それに芸妓たちの踊りや唄を楽しんだ。
そうするうちに、───
(やば、トイレ行きたなってきた)
こちらの時代で最も厄介なのがトイレである。
あたしの場合、袴をはいているから、特に面倒くさい。
早めに行動を起こさないと漏らしてしまうことになる。
仕方なくあたしは立ち上がった。
「どうかしたかい?」
「えーと、厠です」
「ご案内しまひょか?」
明里さん(?)が声をかけてくれたが、せっかくの時間を邪魔するのは忍びない。
「いえ、大丈夫です大丈夫です」
愛想笑いで言って、あたしは部屋を出た。
燃ゆる想い<1>/終