燃ゆる想い
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ほどなくして、総司くんが面倒くさそうな顔でやって来た。
「なんなのさ、もう~~~~」
「こいつを島原まで連れて来い」
「ええ~~~~~~っ、何でぇ~~~~え?!」
「何でもいい、副長命令だ!」
「僕、土方さんの家来になった覚えはないんだけど」
「美味ぇ酒を飲みたくねぇのか」
土方さんに睨まれて、総司くんは渋々OKした。
「で?なんで君が行くわけ?」
歩きながら総司くんが訊いてきた。
「さあ?サンナンさん、色々不自由が多いしちゃう?」
「馬詰さんがいるのに?」
「ええやん!たまにはあたしにもええもん食べさしてやりたいってことやろ?
サンナンさん、優しいし」
「ふうん、じゃ、床入り後はどうするの?」
「────は?」
「やっぱりそこも、君がお手伝いを────」
あたしは、総司くんのお尻目掛けて蹴りを繰り出した。
「アホ!下品な想像せんといて!!」
「あはは」と声を立てて笑って、総司くんはあたしのキックを上手くよける。
「土方さんはもちろん床入りするだろうし、僕も君を送り届けた駄賃にって土方さんがお金出してくれるって言ってたから…………、
君、帰りはどうする?」
「子どもちゃうんやし、一人で帰れるわ!」
「お化けが出るかもよ~?」
両手をブラブラさせて、総司くんはあたしにぶつかってくる。
「出ぇへんわ、そんなもん!」
総司くんは、また声を立てて笑った。
そして、肩に手を置いてきた。重い。
「心配しなくても、ちゃあんと迎えが来てくれるから」
そう、この時代、男だって一人で歩くのは危ないのだ。
女一人で夜歩きなんて、危険極まりない。