悋気
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「ちゃうんです!
土方さんと怒鳴り合いになるんは、単に土方さんがムカつくから………」
山南さんは、きょとんとして、笑みをもらした。
「じゃあ、私にも話してくれるかい?
そんなに浮かない顔をしている理由を」
土方さんは口止めをしなかった。
それに、あらかじめ知っておいた方が、山南さんだって心の準備が出来るからいいかもしれない。
色々言い訳を考えてから、あたしは口を開いた。
「土方さんが、」
「やっぱり原因は土方くんか」
山南さんは困ったように眉尻を下げた。
「それで?
どんな意地悪を言われたんだい?」
「意地悪、っていうか………。
【今度、サンナンさんを島原に連れて行く】って言うたはって………」
山南さんは一瞬絶句した後、ぱちぱちと瞬きした。
「それは、………いや、私の自惚れかもしれないけど」
そこで言葉を切って、あたしの目を覗き見た。
「妬いてくれたと思っていいのかい?」
カッと顔が熱くなって視線をそらせると、山南さんの指が頬に触れた。
どぎまぎして返事できずにいると、指は離れていった。
そうだ、と言えば良かっただろうか───。