明けましておめでとうございます
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「のぞみは着物を汚すといけねぇし、裾を踏んずけそうで見てられねぇんだよ」
「ふん、慣れねぇ格好なんかするからだ」
甚だ不機嫌そうに土方さんは言った。
「何だ、これは」
「へ?」
「これは何だ、と訊いてるんだ」
土方さんの人差し指は、お雑煮のお椀を指している。
「お雑煮ですけど」
「だから、何で雑煮がこんな白いんだって訊いてるんだ、馬鹿野郎!」
「なんでって、白味噌ですもん。白いに決まってるやないですか」
土方さんは、わなわなと震えている。
「で、この里芋の親玉みてぇなのは何だ」
「あー、多分カシラ芋とちゃいますかね」
「カシラいもぉ~?!」
平助くんが素っ頓狂な声を上げた。
「何だ、そりゃ」
家では一口大に切ってお雑煮に入れてたけど、昔は丸ごと入っていたと聞いたことがある。
「こんなデカい芋、食い切れるか!」
「あー、多分、三が日かけて食べるんです」
そう聞いたことがある。
毎朝少しずつかじって、三日間かけて食べ切るのだと。
「はっ?」
「じゃ、てことで」
平助くんの背中を押して、すたこらと土方さんの部屋を出た。
「こら待ちやがれ!」
障子越しに聞こえてきたけど、それくらいで待つあたしじゃあない。