ドキドキのお留守番
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「長くなりそうだね」
「公方さんの護衛って、具体的には何をするんです?」
きっと将軍様の周りには、もっとちゃんとした人たちが護衛に付いているに違いない。
最近では、素行の悪い隊士も少なくなったけど、相変わらず京都市内での評判はよろしくないと聞いている。
「まずは、公方さまがお着きになる前に、大坂に潜伏している不逞の輩を一掃しておく必要がある」
「そうか、なるほど。他には?」
「君が長州なら、どう謀る?」
「そうですねぇ」と、あたしは首をかしげた。
そもそも連中がテロを行っている理由は何なんだろう?
【攘夷、攘夷】とわめいている割に、殺して回っているのは同じ日本人だ。
(外人を殺してるんやったら、まだ分かるけど)
「そうか!」
「はい、のぞみ君」
山南さんは学校の先生みたいに言った。
「公方さんの暗殺?!」
背後で衣擦れがした。
馬詰さんが身じろぎしたようだ。
「おやおや、それは穏やかではないな」
「まあ、でもそれは実現しませんよ」
「えらく断言するね」
可笑しそうに山南さんは言った。
だって、襲われて殺された将軍がいるとしたら授業で習っているだろうし、少しくらい記憶に残っているはずだ。
それに江戸時代が終わるのは徳川慶喜の時だ。
家茂さんじゃない。
でも、長州のアホ連中なら暗殺も企てたかもしれない。
歴史に疎いからあたしが知らないだけで、実はそれを新選組が防いでたりとかしたのかもしれない。