明けましておめでとうございます
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「ちゃう言うねん!お前みたいなじゃじゃ馬!絶対ふぁんちゃうし!!」
山南さんがくすくす笑う。
「これはうかうかしていられない。
私こそが、のぞみ君の一番のふぁんにならなくては」
【のぞみ君のファン】か───。
それはそうだろう。
あたしは山南さんの【好きな人】にはなり得ない。
明里さんて、どんな人なんだろう。
島原で、天神という太夫に次ぐ位の高い遊女だと聞いた。
(逆立ちしても勝てへんな)
くすりと苦笑いして、あたしは鼻をすすった。
「おや、冷えたかい?」
鼻をすすったのは、寒いからではなく、思わず泣きそうになったからだ。
「山南先生、そろそろお戻りなられては」
馬詰さんが恐る恐る申し出た。
「そうだな、私も少し冷えてきた。
そろそろ戻ろうか」
山南さんが、あたしから腕を抜く。
途端に冷気が身体を包み込んで、ブルッとふるえた。
「大変だ、風邪をひかせてしまう」
「こちら側へおいで」と、山南さんは自分の左側を指す。
さっきまであたしがいた場所には、馬詰さんが収まった。
「ほらほら、早く」
山南さんに急かされて、左側に回った。
「ほら、ここへおいで」