明けましておめでとうございます
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土方さんから解放されて、あたしは山南さんの部屋へとやって来た。
すると、自動ドアのように、目の前でスッと障子が開いた。
山南さんは、「どうだ」という表情でニヤニヤしている。
(自動ドアみたい)
あたしも笑みを浮かべた。
「何か可笑しいかい?」
そう訊かれて、あたしは小さく噴き出した。
「自動ドアみたいやな、って思て」
「じどうどあ?」
「勝手に開く扉のことです」
「異国にはそういうのがあるのかい?」
「うーん、今はまだないかもです」
土方さんのお膳を縁側に置いて、あたしは山南さんの部屋に足を踏み入れた。
入れ違いに、馬詰さんが縁側に出た。
手には山南さんのお膳を持っている。
馬詰さんは、お膳を積み上げると、二つまとめて持ち上げた。
「あ、馬詰さん!
あたし持って行きますんで、置いといてください」
すると、山南さんが言った。
「馬詰さん、お願いします」
「はっ」
馬詰さんはキビキビ応えて、お膳を持って去っていく。
「サンナンさん、あたしが持っていきますのにぃ」
「まぁいいじゃないか、馬詰さんもじっと座ってばかりじゃ退屈だろうし」
でも、馬詰さんがお膳を下げるようになれば、あたしがここへ来る口実が無くなる。
それとも、「ここへは来るな」という意味なんだろうか───。