明けましておめでとうございます
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「頑張ったんだけどね、のぞみ君。
これが限界だよ………」
源さんは、あと一口がどうしても飲み下せないと眉尻を下げた。
「もうぅ~」
お芋をどかしながら、あたしもお椀に口を付ける。
だが、一口すすってみて分かった。
めちゃくちゃ濃くて甘い!
「もうぅ~~」
言いながら、湯のみのお茶をお椀に注ぐ。
それを正面で見ていた平助くんが声を上げた。
「あっ、なんだよそれ!ずりぃ~な、のぞみ~!」
「別にズルくないやん。平ちゃんもしたらええやん」
お茶を入れると、結構なかなか美味しい味に薄まった。
「ま、明日はもう食べなくていいんだから。
不幸中の幸いだね」
憎たらしい言い方で総司くんは言う。
だから、あたしもわざと言ってやった。
「あれ、自分も大阪行くん?」
案の定、総司くんはムキになって言い返してきた。
「当たり前だろ?
僕が行かなくて他に誰が行くっていうんだよ、ほんっと君って馬っ鹿だなぁ」
あたしは無視して平助くんに話しかけた。
「平ちゃん、明日、何時ごろ出発なん?」
「【なんじ】って?」
そうだった。ここには時計が無い。
お寺の鐘が時を知らせてはくれるが2時間おきだし、第一に時間の最小単位が【四半時(30分)】なのだ。
おのずと何時【何分】という感覚は無い。
「朝に出発するん?」
「ああ、そうじゃね?」
という事は、夜明けとともに出発ということだ。
あっちなら、きっと朝の7時くらいだろうが、こっちでは、夏も冬も夜明けは【六つ】と決まっている。
分かりやすいような、分かりにくいような。