始まった日々
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あたしは手に持っていたサンダルを地面に置いて、履き替えた。
かわりにゲタを手に持って再び歩き始める。
──でも、
その時、背後から肩を掴まれた。
「痛むのだろう?」
一くんだった。
「──、ああ、うんまあ、ちょっとだけ、」
踏み出すごとに親指と人差し指の間と甲に激痛が走る。
けど、タクシーを拾えるわけでもないから、歩くしかない。
「裸足で歩こかな」
あたしは決心して、サンダルの留め金を外した。
右手にサンダル、左手にゲタをもって、あたしは歩き出そうとした。
すると一くんが、あたしの前に回り込んできた。
「待て、負ぶってやろう」
「え──、いや、いいって。大丈夫!」
「遠慮することはない」
「──そやけど」
男の子におんぶしてもらうとか、恥ずかし過ぎる──。
「どうしたの?」
総司くんが呑気な調子で訊いてきた。
「のぞみはもう歩けない。だから、負ぶってやろうと──」
「ありがとう、一くん。そやけど、どうもないから。大丈夫、歩けるし」
総司くんは、あたしの足元を見てため息を落とした。