始まった日々
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<3>
「よし!じゃ、行こうぜ」
平助くんが先に立って歩き出した後に、あたし達三人は、ぞろぞろと続いた。
あたしはサンダルをはいているが、上手く袴に隠れてパッと見は分からない──たぶん。
歩き慣れていた四条烏丸から河原町も、今やまったく見知らぬ町。
あらためて【タイムスリップ】を実感した。
キョロキョロしてると背中を小突くものがいる。
総司くんだ。
「なに?」
「きょろきょろするのやめなよ。田舎者みたいだからさ」
【タイムスリップしてきたんやから、しゃーないやん!】
そう言い返したいが、今のところあたしは【足抜けしてきた】ことになってるし、ここはぐっとこらえておこう。
それにしても、【くだらない】という言葉は、京で流行らなかったものは江戸にまで伝わらない(【下らない】)。
【流行の発信源は京都だ】という意味からできたと聞いたことがあるが、確かに町ゆく人たちは、おしゃれな人が多いように思う。
そのファッションを見るのも楽しかった。
「せっかくおマサさんが貸してくれたんだから、のぞみも女の格好をすればいいのにぃ」
平助くんが不満そうに言った。
「そんなこと言うたって暑いんやもん。しゃあないやん」
「それに、女子の恰好をしていると、その……見つかりやすいのではないか?」