夜道は暗いもの
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「──、あの、ここ、どこですか?」
「うん?四条大宮なら、もう目と鼻の先だ」
そう言われて、心臓が大きな音を立てた。
(──、絶対におかしい!!)
しかし、四条通りをまっすぐ西に向かって歩いてきたのだ。
(そもそも、ここ、四条通りとちゃうんかな……?)
でも、鉾があったから四条通りで間違いない。
「ほら、着いたぞ。で、お前さんの家はどこだ」
着いたぞ、と言われて、あたしは背筋が粟立った。
がらんとした交差点に、目指していた嵐電の大宮駅がない。
あるのは、真っ暗な空間だ。
「あの、嵐電の駅って……」
恐る恐るあたしが訊くと、【ポニーテール】が片方の眉をあげる。
「嵐電の駅、だ?──なんだ、そりゃ」
そう言われて、あたしは固まった。
「──え、だから、嵐電です。京福嵐山線……の、四条大宮の駅です」
「…………」
「家は嵐山の近くなんで、歩いてはちょっと……」
二人は顔を見合わせて腕を組んだ。
「どうします、ひじかたさん」
(──!)
「え、ひじかたさん、って【土方さいぞう】のことですか?」
そういうと、【土方さん】では無いほうが、腹を抱えて笑い出した。
忌々しそうに舌打ちして、【土方さん】は
「としぞう、だ」
と教えてくれた。