The Nightmare After Christmas
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「あれ?土方はんの紋にしはったんどすか?」
言って、おマサさんは意味あり気な視線をあたしに投げかけた。
「ちゃいますし!これ、うちの紋ですし!太鼓のマーク」
おマサさんは袖でお歯黒の口元を押さえて笑った。
「何どす【太鼓】て。左三つ巴どっしゃろ。覚えとぉき」
左三つ巴?
あたしは、袖を引っ張って、マークを確認した。
(やっぱり、太鼓のマークやん)
裾を長く伸ばしたままなので、しゃなりしゃなりと縁側を歩いていると。
背後から土方さんの足音が。
振り返ると、顔をしかめたままこちらに歩いてくる。
「おかえ───」
「なんてぇ格好してんだ、馬鹿」
「バカてなんなんです、バカってぇ!
せめて、アホて言うてください」
あたしを追い抜いて行った土方さんは、チラリと振り向く。
ニヤリと笑っていた。
「さっさと来ねぇか、馬鹿野郎。着替えだ」
「もうっ」と言って、あたしは土方さんを追った。
部屋に入ると、もう土方さんは羽織を脱ぎ始めていた。
慌てて羽織を受け取り、手早く畳む。
「黒紋付でいいですよね?」
「あん?」
「お通夜、出はるんでしょ?」
「通夜?誰か死んだのか?」
「聞いたぁらへんのですか?」
「聞いてねぇから訊いてンだろうが、阿呆野郎」