The Nightmare After Christmas
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山南さんの部屋を出て、リクちゃんを捜しに台所へ行った。
まだ餅つきが続けられていたが、リクちゃんとスエちゃんの姿はそこにはなかった。
年かさの女中ヨシさんに訊くと、女中部屋にいるはずだという。
閉められた障子の外から「スエちゃん?」と声をかけると、中で人が動く気配があった。
障子を開けたのは、真っ赤な目をしたスエちゃん。
「のぞみはん!」
あたしの顔を見ると、また堪らなくなったようにスエちゃんの顔が歪んだ。
彼女の肩越しに、リクちゃんが布団に寝かされているのが見える。
顔をくしゃくしゃにして唇を震わせるスエちゃんを腕の中に閉じ込めた。
「どういうことなんどす?なんで野口はんが?」
「それが………」
山南さんに教えてもらった通りのことを伝えると、スエちゃんは、「わあん」と泣き出した。
「そんなん、ひどい!!
ケンカの仲裁やったら、立派なことやおへんか!
なんで切腹せなあかんのどすか!」
スエちゃんが感情的になったことで、逆にあたしはスッと頭が冷えたようになった。
冷静になって考えてみると、野口さんが芹沢グループだったからということはあまり関係ないような気がする。
それよりも、近藤さんが気にしたのは体面だ。
八月十八日の政変で少し名を揚げた新選組に悪い評判は立てたくない。
野口さんがしたことは、最初は義理立てによることだったにせよ、結果は新選組を巻き込んで大きな問題に発展してしまった。
そこが問題だったのだ。
「スエちゃん、………」
あたしは、スエちゃんの小さな身体をぎゅっと抱きしめた。