Silent Night, Holy Night
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彼女の肩が山南の肩にそっと触れた。
危うく震えそうになって、彼女に気付かれないようにそっと息を吐く。
こんな風に震えそうになるのは、初めて女を抱いた時以来ではないかと思う。
故郷では、武家の登楼は禁じられていた。
だから、山南が初めて女を抱いたのは、国を出てからだ。
江戸に来てからは、人並みに女を買った。
しかし、
───こんな感覚は初めてだ
胸が焦がれるような想い。
触れたくて、触れられない焦れったさ。
───君が触れている肩が、こんなにも熱い
少し酔ったのだろうか、彼女は山南の肩に頬を付けた。
傷付いた腕に負担をかけないように、注意深く、そっと付けている。
抱いたに違いない───こんな身体にならなければ、今夜彼女を間違いなく抱いた。
酔ったのかい───そう言って、顎を掬い上げようか。
いっそ、唇を奪ってしまおうか。
自分のものになって欲しいと告げようか───。
───駄目だ
山南は、盃に残った酒を静かに飲み下した。
Silent Night, Holy Night/終