Silent Night, Holy Night
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「でね、総司くん、カンカンやったんです」
甘味屋での顛末を話すと、山南さんは脇腹を押さえながら顔をしかめて笑った。
女の子たちは、どうやら時々総司くんについてやって来る山野さんのファンらしかった。
あたしのことも、【女の子みたいに可愛らしい(そう彼女たちが言った)隊士】だと思ったらしい。
「なのに、よく饅頭を買ってくれたね、沖田くん」
「それとこれとは話が別ですもん。
まあ、最初はなんかゴチャゴチャ言うたはりましたけど、こっちは正論を通して言い負かしてやりました」
「余程の弱みを君に握られているみたいだね、沖田くんは」
「ちゃうんです」
そこであたしは、総司くんの悪巧みを山南さんに打ち明けた。
「なるほど」
山南さんは苦笑いだ。
「だけど、それじゃあ君の身の上が心配だな。土方くんにばれたらどうなるか」
「その時は、全部総司くんが責任をかぶってくれる約束ですので」
「怪しいな、それは」
山南さんは、ニヤニヤと笑った。
盃が空になっているのに気づいて、あたしは山南さんの盃に静かにお酒を注いだ。
それに一口だけつけて、山南さんは盃をあたしの方に差し出す。
「君も」
実は、あたしは自分の盃はお膳にはつけない。
酔ってしまって、山南さんのお世話が出来なくなるとらいけないからだ。
「今日はお祭りなんだろう?一口くらい、飲みなさい」
「ほな、ちょっとだけ」
盃を受け取って、残りのお酒を喉に流し込んだ。