始まった日々
夢小説設定
名前変更名前の変更ができます。
※苗字は固定となっています。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「誰と話してたんだ?」
芹沢が縁側を覗くようにして言った。
「──ああ、なんや新しい子が入ったみたいで」
「女子か?」
梅は、しなを作って芹沢の胸を押す。
「いややわ、」
「女子か」
芹沢は確信して、また中庭の方へ目を向けた。
ちょうど、すらりと背の高い娘が膳を持って、試衛館道場の連中の部屋へと向かっていく。
「妙な髪だな」
梅はちらりと背後を振り返り見て、
「へぇ、なんでも足抜けの見せしめに切られた、いうことどす」
「ほぅ?」
芹沢の目が光った。
「近藤の女か?」
「さぁ、おマサはんの話やと、土方はんがえらい世話焼いたはるいうことらしいどすけど」
「ほう、土方の女か」
梅はくすりと笑った。
「案外、おぼこ(幼)い娘ぉがお好みなんどすなぁ」
「水揚げはもう済んだのかな」
「知りまへん」
「確かめてみるとするか」
芹沢が笑い含みに言う。
「もう、悪さしたらあきまへんえ。まだ、ほんに子供なんやさかい」
芹沢は小さく笑って、漬物に箸を伸ばした。
始まった日々<1>/終